中村です。
先日久しぶりに歯医者に行った。
社会に出て1年目(今から25年も前。ひぇ~)大丸心斎橋店で販売実習をしてい
た私は、心斎橋に行きつけの歯医者があった。先輩販売員に紹介してもらったその
歯医者は「待ち時間なし」「治療は15分」「先生の人柄良し」。
働きながら治療するには最高有難~い歯医者だった。
ということもあって、勤務地が心斎橋だったのはわずか1年だったにも関わらず、
以降ず~っと通い続けた。保険証が変わるたびに「おお~っ、結婚したんかいな」
「転職したんかぁ?今度は何屋さんや?」「中村さんも長いなぁ。いくつになったん?」
など会話がはずみ、歯痛は苦痛だが歯医者に行くのは苦痛ではなかった。
が、さすがに自宅にも事務所にも近くない場所の歯医者に通うのもちょっと・・・。
ということで思い切って新規開拓~事務所の近くのデンタルクリニックに行って
みることにした。
はじめてなので少々緊張しながら、エレベーターでビルの2Fへ。
エレベーターが開いた瞬間
びっくり~
そこは私の中にある歯医者の受付のイメージはなく、信託銀行のVIP客向け
のカウセリングコーナーのよう。今まで通っていた「THE 歯科医院」
とは全く違う外観。髪の毛をまとめ、首元に上品なスカーフを結んで優雅に微笑
む女性が迎えてくれた。
思わず、
「あのぉ~歯の治療に来たのですが、診察やってますか?」
と確認したぐらい。
彼女は「トリートメントコーディネーター」受付の専門職(※以下
TCと略す)だ。
最近は、美容室でも「レセプション」「レセプショニスト」という名
の受付専門職をおくサロンが増えている。
医療業界でもご案内専門スタッフをおくなど接遇に力を入れている
ことは知っていたが・・・・。
ここがその類の歯医者と知らずにこの光景を目にすると、正直面食らう。
TCの女性は、やわらかい表情と言葉使いで、テキパキと「来院の目的」「症状」
「どうしたいか」など聞き出しカウンセリングシートに記入。
久しぶりの歯医者。しかも初めてということで不安だった気持ちがほぐれていく・・・。
「正直、ここ当たり!かも??」
受付後、診察ブースに案内⇒前掛けと足元にブランケットをかけるところまでTCの
仕事。しばらくすると担当医がやってきた。
役者の西村和彦にちょっと似た雰囲気。自己紹介はぎこちないが、歯科医に流暢
なしゃべりは期待していないから全く問題はない。
が、この西村和彦。
受付で話をした内容とほぼ同じ内容を聞いてくる
※以下青字は中村の心の中の声
歯科医「今日はどうされました?」
⇒「さっきも受付で言ったけど、歯にかぶせていた金属がとれたんです」
歯科医「・・・それは、上の歯ですか?下の歯ですか?」
⇒「いやいや、それもさっき言ったやん。下や!っちゅうねん」
ここまでくると、次何を聞かれるのかも想像できる
「前の治療はいつ?」「とれたんはいつ?どんな状況で?」って聞くんでしょ??
ぴんぽ~ん大正解
ほぼその通りの質問をされ、同じことを答えた。
同じこと言わなあかんのやったら、受付で聞くなや
面倒くさい
その後レントゲンとって、今後の治療の説明を受け、応急処置をしてこの日は終わり。
治療そのものに対して不満はない。
会計を済ませて次回の予約とってちゃちゃっと帰ろう!
と思っていたら、TCが今後の治療のことを話しだした。
「さっきも先生から聞いた話なのに・・・」
と思っていたら、最後に彼女が、
「・・・。でいかがなさいますか?」
と私に尋ねた。
「いかがなさいますかって、何を???」
一瞬何を聞かれているのかわからなかった。
(ちょっと憮然として)
中村「予約して帰ろうと思ってますけど」
心の中「そんなんええから、ちゃっちゃと予約入れて会計してや」
TC「かしこまりました。予約状況確認します」
中村(心の声)「回りくどいなぁ『次回の予約どうされますか?』でええやん!」
院内に、彼女がTCのアドバンスコース訓練修了者であるという案内があった。
恐らく、「押し付けになってはいけない」という教えなのだろう。
でもここは病院。エステサロンやリラクゼーションサロンではない
へりくだった言い回しがどこまで必要なのか?
そんなことより
受付と歯科医のコミュニケーションしっかりとって同じこと何度も
言わせない!
それが本筋。肝心なことがぬけては意味がない。
接客の研修をやる側の立場として、「何を」「どこまで」求められているのか?を
改めて考えさせられる一件だった。
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