女を捨てず・女に甘えず・らしさを活かす

女性スタッフがビジネス社会で実際に体験したことを中心に「見たこと」「聞いたこと」「感じたこと」をありのままお伝えします。

有限会社原田左官工業所

2021-10-04 | 日記

中村です。


リハビリ5日目。
「座る」「立つ」「横になる」「両松葉杖で歩く」「片松葉杖
で歩く」…できなかったことが一つずつできるようになってい
くリハビリから、本格的に左股関節の可動域を広げ、筋力をつ
けるリハビリに入った。現在の私はこれが仕事なので、痛っ
やりたくないっはNG。「足、はずれるぅ~」という恐怖
心をぐっと飲みこみ、リハビリの先生方に身を委ね「まだいけ
ます」「大丈夫です」と奮闘中。


さて前回のブログで理学療法士の指導現場での話をとりあげた
その日、たまたまテレビをつけた時間帯にNHKで有限会社原
田左官工業所という会社を取り上げた番組が放映されていた。

原田左官工業所は、社名にあるように左官業を営む東京の会社。
平均年齢56歳という左官業界において、30名ほどいる
職人の平均年齢なんと35歳

その理由は、職人の世界でまかり通ってきた「技は盗め」
という考え方を改め、職人によるOJTによる職人育成制度を
導入したこと。これによって以前は5割以上だった離職率は
今や5パーセント。若者が辞めない会社としてメディアにも
取り上げられ、業界外からも専門職スタッフ養成という課題
に取り組む企業からの問い合わせが多いんだとか。

テレビで取り上げていたのは、塗り壁トレーニングと言われる
左官版モデリング訓練。先輩左官のお手本ビデオを見て塗り方
を真似る。自分の仕事ぶりもビデオに撮って見比べる。先輩と
の違いを考えさせて、やってみるの繰り返し。
番組では南アフ
リカから建築を学ぶために日本の大学に留学し、同会社に就職
したカーリーという女性新入社員の研修ぶりを紹介していたが、
試行錯誤の上塗り切った研修用の壁を前に充実感いっぱいの表
情が印象的だった。

これらの制度導入に対してベテランの先輩職人達は必ずしも乗
り気じゃなかったのは容易に想像がつく。放映でも左官歴15年
のベテラン左官が導入当時を振り返って、否定的な受け止め方
だったが、現在では「導入してよかった」「離職が減っただけ
でなく会社全体の士気も上がった」とコメントしていた。

社長がこれらの制度を導入しようと思ったのは危機感
時代の流れで台頭してきたユニット工法なる新しい工法によっ
てもたらされる左官不要論。職人の手作業による左官離れによ
る経営状況の悪化をいかにして防ぐか

社長が考えたのが、今までの

受けて塗る=「受け」の左官業

から

仕掛けて塗る=「攻め」の提案型左官施工会社

に向けた付加価値の創造。そのための組織改革。職人達の意識
改革。個々が親方の背中を見て育て。一人前まで十数年。では
生き残れない…。

たまたま見た番組だったけど、うちのクライアント先にも応用
できそうなヒントがたくさんつまっていた。

※ちなみに、原田左官レディースという女性の左官部隊を作っ
て感性を生かした営業展開も行っている様子。興味のある人は
検索してみて


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