チェロ弾きの哲学ノート

徒然に日々想い浮かんだ断片を書きます。

地球と太陽と水と生物のエントロピー逆走物語

2012-06-26 10:14:10 | 哲学

 まえがき 
これから、40回位の連載で、このテーマで書きます。
私は、学生時代に、ENTROPY J.D.FAST (The significance of concept of entropy and its applications in science and technology) を読んで、熱力学の第二法則、確率統計、数式、物理化学の概念が、エントロピーの概念によって、美しく説明されていることに、感動した。 その後、このエントロピーの世界の果ては、より混沌とした、より単調な、分子運動論的に、より確率の高い状態に向かうことを示している。

 しかし、現実の地球に於いては、特に生命の世界に於いては、エントロピーが増大に逆走しているが、エントロピー増大の法則は、物理化学的に真実である。 どうして、地球には、250万種とも1千万種とも言われている、生命によって、より豊な生物多様性の世界を可能にしているのか。
 
 この理由は、エントロピーに逆走エンジン(駆動力)が存在する。 このエントロピー逆走エンジンのエネルギー(燃料)は、直接、間接に、太陽光である。
このエントロピー逆走エンジンがなければ、炭素化合物も窒素化合物は、燃え尽きるだけである。 そこで、このエントロピー逆走エンジンを15の章で、その物語の旅に出発しましょう。

目次
1. はじめに 
 1.1 シュレデンガーの考察
 1.2 エントロピーとは何か
 1.3 代謝と循環のための駆動力
2. 水の風変わりな性質
3. 地球と太陽の絶妙な関係
4. 海洋大循環
5. 真水の大循環
6. 炭素の大循環
7. 窒素の大循環
8. リン(ミネラル)の大循環
9. 有機化合物の遼かな道
10.植物の葉緑体に於ける糖合成
11.動物のミトコンドリア内でのATP生成
12.種としての生命と一個体の誕生から死まで
13.共生と棲み分けによる緑の地球生物多様性
14.キーストーン(頂点捕食者)と生態系のバランス
 14.1 ラッコとジャイアントケンプの海中林とウニ
 14.2 コヨーテとチャパラル固有の鳥
 14.3 ブナ林と昆虫と小鳥とタカ
15. 生物によって作られた芸術
 15.1 昆虫によって創られたもの
 15.2 鳥によって創られたもの
16. 人間が創ったもの
 16.1 栽培作物(小麦、稲、トウモロコシ)
 16.2 言語、文字、数式
 16.3 火、鉄、蒸気機関、内燃機関、タービン、電気
 16.4 都市、通貨、帝国主義、資本主義
17. おわりに

2012年6月26日
  
  五十嵐 玲二


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