チェロ弾きの哲学ノート

徒然に日々想い浮かんだ断片を書きます。

株式投資と選択肢について

2020-05-07 20:09:10 | Weblog
 194. 株式投資と選択肢について  選択肢研究家 五十嵐玲二談 2020年5月

 前回のアレキサンダー・エルダーの著書に触発されて、株式投資と選択肢について考えてみます。 なぜ、株を買う前に、ストップと目標価格を決めて、事前に決めた計画に従って、実行しなければならないかです。 
 今、手元に二百万の現金を持っている時、二百万であらゆる可能性と選択肢を持っている。
 これを東京株式市場の三千あまりの株式のどれでも買える選択肢を持っている。

 しかし、ある株式を二百株買った時点で、残されている選択肢は、売ることだけである。
 しかしながら、現金の二百万をいつまでも持っていても、その資金が生かされることはない。

 ここで、どうすべきか! 二百万円の現金を株に投資する前に、リスクコントロールを行なうことです。
 現金を選択した株に投資するまえに、ストップ(それ以下の株価になったら、損切りを実行するストッパーとなる価格、このストパーはその価格で売れるという意味ではありません、下がるときは、大きく窓を開けて下がることもまれでは、ありません。 なりふり構わず損切りするという意味です。)
 
 このストップを実行するには、非常に勇気のいることです。 なぜならば、人は、自分の都合のいいように、考えるものだからです。 そして、自分の都合のいいように、ならない時、他人のせいにしようと考えます。 現実を認識して、自分の考えが誤っていたことを、認めて損切りを実行できる人は、まれです。

 もう一つは、目標値を決めることです。 3週間後あるいは3ヵ月後に予想される価格です。 現在の価格、過去十年間の実績(過去に発展の兆しが見えなければ、見込みはない)、財務状況(単に利益と配当があっても、税金だけ増えて、企業が発展しない場合も)、主力製品と世界シェア、チャート分析(年足、月足、週足、日足、5分足、一分足と順に現在を見る)、十年間の株式分割実績、総資産利益率、MACD(上昇し始めるタイミングを捉える)、本年度、翌年度の成長率、社長の人相人格を含めて、自分で研究して、目標値を決定する。

 この時、他人の口車に乗ったり、利益を出してない新製品の情報、信頼のおけない企業(上場していても存在する、例えば東京電力、福島の廃炉は、一歩も進んでない)、取引額の少ない企業の株は売りたい時に売れないなど、落し穴のリスクを検討して、買う株を決定する。

 アレキサンダー・エルダーは、株を買うことは、流れている川に飛び込むようなものだと書いてます、 それと同時に今まで手元にあった選択肢は、失なわれて、株式市場の荒波にもまれます。 買う時にもスリッページ(予定した価格より、オーバーすること)が発生し、予定通りにいかないものです。 ここで、自分の単なる思い込みでは、目標価格に到達する前に、ストップに引っ掛かてしまいます。 そこで、計画通りに、ストップを実行できない人は、資本を失ってしまいます。

 ここで、言いたいことは、選択肢の豊富なうちに、リスク管理を行い、計画書として、記録に残し、リスクとして事前に検討したことは対応できても、全く考えていないことは、慌てて悪手を打ってしまうものです。

 次の例は、大きめのプランターに春に何を植えるかという選択肢について、考えてみます。 家庭菜園といえども、年に一回のことなので、一本のブルーベリーの苗と、二つのイチゴの苗を二つ植えました。
 家庭菜園といえども、土をどうするかは、重要なことです。 植えた後は、草とりと水やりで、収穫の前に、病害虫で失われるかもしれません。 運のようなものもあります。

 運を良い方向に向けるには、選択肢の多いときに、すぐれた分析力とリスク管理と健康と資本と時間の選択肢を有意義に使いたいものです。 (第193回)


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