ファッション写真家として多くの優れたキャリアを築いていた半田也寸志さんは、東日本大震災を機に、地球全体をフォーカスする眼差しに視点が変わり、その後、次々と素晴らしい作品を発表してきている。
2011年に電通ロビーで開催された「東日本大震災」の写真展では、災害発生直後の現地を前にした半田さんの叫びが大迫力の印画紙から聞こえてくるような重さを感じたし、2013年の「Iron Stills」個展では、かつて鉄鋼業を誇っていたN.Yの鉄の橋(や建造物)の美しさ、魂が伝わるような力強さから、人間の持つ知能と能力の圧倒的な偉大さが伝わってきた(今思うとそれは、昔の強くて偉大で寛大なアメリカの象徴。現在のアメリカ大統領の真逆にあったものだと思える)。
その後、北極・南極・アフリカを巡りながら、急激に変化する環境の中で生きる野生動物を通して、「我々は何処から来たのか 我々は何者か 我々は何処に行くのか」というP・ゴーギャンの言葉を反復して問いかけながら、”今あるこの美しい地球と、そこに存在する美しい動物の種を写真に記録させる事”ーその現時点での作品展。
野生動物を通して、地球の環境を、さらにはそれを左右する人間の社会環境全体について、思いを巡らさざるを得ない。
■半田也寸志写真展〜WOLD BUT BEAUTIFUL」
会期:11月4日(日)〜11月12日(月)11:00-19:00
会場:amana square(アマナスクウェア)session hall
詳細は https://h-media.jp/event/20181108/
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