犬神スケキヨ~さざれ石

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片思い~夢想と現実

2016-01-15 20:08:20 | 草莽崛起
このタイトルに

「なんや?」

と、思われたでしょうか?

本日は片思いについてです。

さて片思いとは?

奇跡

皆さんはご覧になりましたか?

日本とトルコの物語りです。

1890年トルコ軍艦エルトゥールル号が和歌山串本沖で座礁しました。

それを和歌山の漁民達が懸命に救助し乗組員69名を助けたと言う話しです。

以前に拙著ブログにて紹介しました。
例えばここです。

しかもこの事件の4年前にノルマントン号沈没事件が発生します。

エルトゥールル号と同じ、和歌山紀伊大島沖でイギリス船籍の貨客船ノルマントン号が座礁します。

欧米人、つまり白人です。
26名が救助されました。これに対し日本人25名は誰一人助かりませんでした。
この当時、日本は欧米列強国と不平等条約を結んでいた。更に治外法権だった為に有色人種を見殺しにした船長は職務怠慢罪で禁固3カ月、他の船員は御咎め無し

「人種差別」と言う衝撃を味わう事になりました。

しかし、傷だらけで崖をよじ登ってきたトルコ人達を助けた。

これが我々日本人なんです!

そんな日本人への感謝がイランイラク戦争のトルコ航空邦人救出へと繋がります。

映画の出来は良かったと思います。
しかし、そこは映画。
細かな部分が削ぎ落とされてもいます。
あの中東での救出要請は、映画では大使館員であったりしましたが、拙著ブログを読んでいただいたら解る様に要請をしたのは民間人です。

我々は知らずにいる

トルコでは当たり前に、このエルトゥールル号の一件を小学校で習います。

我々日本人は一切習いません。

トルコは超親日国です。
しかし我々は何故親日国なのか知らない。
知らないから、トルコの気持ちが解らない。

100年以上前の日本人。
我々の先達がした事に感謝をしたトルコの気持ちを、現代日本人は知らない。

トルコは100年を超え我々日本人に片思いだったのです。

その気持ちを我々は知らずにいたのです。

いや、トルコだけではありません。

台湾、インドネシア、ベトナム、パラオ共和国、タイやインド。
更にはキューバ。
まだまだあります。

何故、この様な国は日本に片思いだったのでしょうか?

それは日本人の、我々日本人の先達が日本人としての振る舞いをした。
ただそれだけなのです。

我々はやっと気づきました。


この写真は安倍首相がトルコを訪れた時のものです。

これはイスラムの祈りです。

郷に入っては郷に従う

ただそれだけ。

しかし、世界の指導者で他者の宗教にこの様な振る舞いをした者はいません。

これはトルコで「日本の首相がイスラムの祈りをしてくれた!」と話題になりました。



安倍首相にハグをするエルドアン大統領。

青山繁晴さんに言わせるとエルドアン大統領はもう親日どころか「晋三LOVE」だそうです。

いつまで?

中東にいた日本人は片思いしてくれていたトルコに助けられました。
そこでトルコの気持ちに気づきました。

先の大震災で台湾の振る舞いに触れ、我々日本人は台湾の気持ちに気づきました。

もう片思いで済ませる訳には行かない。

エルトゥールル号の話しには大事な事が込められています。

それは、結果的にトルコの片思いに助けられた邦人が実は自国が救えないと言う事です。

映画の中でも「日本が日本人を救えないなんておかしい」と言うセリフが出て来ます。

まだまだ救えない

あらゆる先進国は戦争やテロ、事件事故などに自国民が巻き込まれたならばあらゆる手段を用いて自国民の救出をします。

しかし日本だけは幾ら待っても来ません。

敗戦後、自衛隊にすら自国民救出が禁じられて来ました。

自衛隊を憲法違反とすら言う、アホの現実無視の和式リベラリスト。
自国民の命を守ると言う国家の基本すら理解出来ぬ観念論者。

こんな連中のお陰で、戦時下の中東テヘランからの自国民救出すらトルコの片思いに頼らねばならないのです。

自国民を守ること、自国民を救出すること、これは最大の自衛権です。

今般、安保法制が出来ようとそれは変わりません。

安保法制懇の段階では

領域国の同意がなくとも在外自国民の保護、救出は国際法上、所在地国が外国人に対する侵害を排除する意思又は能力を持たず、かつ当該外国人の身体、生命に対する重大かつ急迫な侵害があり、他に救済の手段がない場合には、自衛権の行使と許容される

と、ありました。

しかし、実際の法制は随分と後退したのではないでしょうか。

邦人の輸送や救出は可能になった。
しかし「領域国の同意」や「秩序の維持」や「関係当局との連携」の確保が必要であると要件設定がされてしまいました。

これでは邦人救出に自衛隊が派遣出来ない恐れがあります。

例えば、朝鮮半島や支那領域で有事の際に自衛隊を派遣しようと当該国である北朝鮮や支那が許可を出すのか?
戦闘状態の当該地域で一体誰と連携するのか?
戦闘地域に秩序などもありはしません。

グローバル化した社会にあって、我々日本人は世界中で活躍しています。

その日本人を日本が救えない。

国家が自国民を守らねば、一体何の国家か?
そんなもんは国家の体を成してはいません。

憲法13条には

すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする。

と、あります。

国民の生命が脅かされたならば個人の幸福など、どうやって追求でますか?
だから国際法にも「自衛権」が認められているのです。
これは国民の生命を守る権利です。
それには自ら守る「個別」と、他者と共闘して守る「集団」があるのです。

この国民を守る権利を「憲法違反」と言う事が「憲法違反」です。

現実にある危機を意識し、自国民をどうやって守るかを予め用意しておく事も「自衛権」です。

国家の義務の第一義は自国民を守ることです。

日本は世界有数の経済大国です。

日本は小国ではありません!

世界から片思いされているのです。

その思いに応えるには「普通の国際社会人」とならねばならない。

自国民すら守ることが出来ない様では、いずれ没落します。

先の大戦の効力は既に切れました。
これから世界は壊れ、新しい秩序が世界を覆うのは昨今の国際状況を見れば明らかです。

我々は敗戦国に甘んじ生きて来ましたね。
しかし、もうそれは通用しません。

日本はこれから国際社会の一員として世界の期待に真の意味で応えていかなければならない

そんな時代がやって来たのです。

戦争法案!と声高に言う夢想家が幅を利かす時代は終わったのです。

現実に目を向けて、日本人としての振る舞いをしなければならないのです。