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進次郎さんのコミュニケーション術

2017年12月06日 | コンサルティング

「○○さんですか。コミュニケーションを教えていらっしゃるんですね。私もまだまだ足りないので、コミュニケーションが学びたいですね」

これは、数年前に衆議院議員の小泉進次郎さんと名刺交換をした友人から聞いた彼の言葉です。

進次郎さんはとあるイベントに訪れ、人気者らしく彼が到着するとあっという間に大勢の人だかりができたとのことです。そういう中で友人は名刺交換をする機会に恵まれたそうです。

様々な人と次々に名刺交換を繰り返している中で、進次郎さんは友人と対面した瞬間、冒頭のとおり名刺に書かれていた友人の名前をきちんと読み上げ職業を確認し、さらに名刺の裏に書かれているコミュニケーション研修の内容についても言及したのだそうです。

友人が話すには、進次郎さんは大勢の人と次々に対面しても、決して流すといった感じではなく、一人ひとりと向き合う一瞬にはしっかりと自分に向き合ってくれている感じがしたそうです。その結果、嬉しくてすっかりファンになってしまったとのことでした。

毎日大勢の人と対面している政治家ですから、つい機械的に応対してしまったとしてもしかたないような気もします。しかし、そういう中でも進次郎さんの一人ひとりとしっかり向き合おうとする姿勢にはとても好感が持てます。

今年10月に行われた衆議院選挙でも、進次郎さんのスピーチはマスコミで度々取り上げられていました。たとえば、「聞き手の目線で話す、聞き手に語りかけて共感を得る、ご当地ネタを入れる、難しい言葉は使わない、謙虚である」などです。聴衆の心を鷲掴みにしているとのことでした。

大勢に話をするときでも一対一で接するときであっても、その姿勢は変わらないのだと感じます。そしてそれを何年も続けているわけですから、自身の選挙区のみならず全国的に人気が出るのも納得というものです。

冒頭で紹介した友人以外にも、飲み会の席で進次郎さんと名刺交換した経験談を自慢げに話す人に会ったこともあります。SNSでも同様の体験を紹介する人の投稿も見たことがあります。これらは、まさに進次郎さんの人気ぶりを表す一コマでしょう。

「目の前にいる人としっかり向き合う」ということは誰でもできそうに思えます。しかし、きちんと意識をしなければ決して簡単にできるものではないです。

親が子どもと接するとき、夫婦が向き合うとき、医師が患者と対面するとき、営業パーソンが顧客に接するとき、そして、社長が社員の顔を見るとき。人は、1日の中で様々な人と対面します。

その瞬間、機械的に対応してしまったり流してしまったりするのではなく、相手に真剣に向き合うこと。それが相手の心をつかみ、信頼関係を築き、そして絆を強くしていくことにつながっていくということだと思うのです。

さあ、皆さん。明日初めて会う人は誰でしょうか。まずは、その人にしっかり向き合って話をしてみてはいかがでしょうか。それが信頼関係を築く第一歩になるのでしょう。人材育成のホームページ