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ジェイエスピー社員が綴る日替わりブログ

資源と利益

2010-09-21 09:26:46 | 日記
 4月20日に爆発炎上事故を起こしたメキシコ湾の石油掘削基地の海底にあった油井は、9月19日、BPの発表によると別に掘られた穴を通して事故現場より深部にセメントが流し込まれ、完全に封鎖されたという。7月15日には油井の口をセメントで固めて原油の流出が止まったと発表していたが、深海の話なのでオープンな形では実際誰も検証できていなかった。今回もアメリカ政府が完全に封鎖されたことを確認した、と発表している。周辺住民への補償の問題があるため、まだ流出が続いているとはとても発表できる状況ではない。流出量も490万バレル(7億8000万リットル)と言われているが、これもアメリカ政府による推定だ。過去の最大流出量が4200万リットルだそうなので、発表されている数字を信じても18倍の規模の事故になってしまった。

 海底資源の開発先進国アメリカでこの状況だ。今後、アジアの海でも海底資源開発が盛んにおこなわれることになるだろう。日本の近海は世界でも有数の生物多様性を誇る海だそうだ。1回の事故が今後何十年にわたってアジアと世界の海を汚染する可能性を秘めている。
 尖閣諸島の漁船問題では多くの中国国民がかなり敏感になっているようだ。このようなブログで取り上げる問題では無いとも言える。

 企業が利益優先で活動した結果メキシコ湾で大事故が起きた。ここアジアでは国家が利益優先で動こうとしているように見える。少なくとも日本人の多くはすでに利益優先の社会が本質的な豊かさをもたらさないことに気付き始めている。とは言え、給料が少ないと不満を言って来る社員もいる。地下から掘り出せば金になるのなら自分のものにしておきたいと考える人が大勢いて当然だ。

 だが、平和で安全であることは長い目で見るとどちらにも損にならない。海底資源は安全に利用できるところまでこぎつけるのが至難の業だ。協力してアジアの海では今後一回も事故が無く汚染もない資源開発を目指してみてはどうだろうか。
 地球という星に住む人類の寿命は、すでに国家の枠を超えて考えなければならないところまで来ている。BPの事故は世界の問題であると大きく取り上げて大騒ぎするべきだったのに、アメリカは大企業の圧力に屈してそれをしなかった。経済と経済的な利益が優先してしまうと、本当に必要な方向性を見失う。

 日本政府は、国内の大反対を押し切って中国漁船の船長を釈放してみようというパフォーマンスでもしてみたらどうだろうか。日本はアメリカべったりではない、アジアが大事、という姿勢は今特に重要だ。中国の態度に意地を張りすぎると、日本はアメリカに向かって傾きすぎてしまいそうだ。
 尖閣諸島の領有権をネタに中国とレアアースその他の資源取引の交渉を行うぐらい図太い商人のような外交姿勢があってもいい。地球人としてこの星の少ない資源を共有し共存して行く事を目指したい。


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株式会社ジェイエスピー
  横浜に拠点を置くソフトウェア開発・システム開発・
  製品開発(monipet)、それに農業も手がけるIT企業
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