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IMジェイエスピー社員が綴る日替わりブログ

秋祭り

2010-09-24 09:43:56 | 日記
 横浜駅からローカル線の各駅停車で数駅乗ると私の住む町に着く。駅前の東側、港横浜の港側に駅前から急に小高い丘がせり出している。大昔は緩やかな傾斜の坂道でもあったのだろうが、今は斜面が削られて崖になっており、がけ下ぎりぎりと崖の上ぎりぎりまで家が建っている。いつの頃かはっきりしたことはわからないが、遣唐使が唐に向けて荒波を渡っていたころ霊験あらたかと朝廷から認められたという由緒正しい神社がこの丘の最も高い位置に鎮座している。わが家は、この神社から1メートルほど海抜を下った位置にあり、年末の紅白歌合戦が終わるころから急に参拝客でいっぱいになり、わが家の前の道までぞろぞろと人が連なることがある。

 この神社で18日(土)と19日(日)お祭りがあった。20年ほど前までは境内と言わず参道と言わず所狭しとあふれんばかりの出店がそれぞれ趣向をこらしてにぎやかにやっていたものだが、最近は出店の数も激減して数店集まるだけとなった。そんなお祭りではあるが、地域の住民はそれなりにお祭りを盛り上げようと頑張っている。神社を取り囲む5つの自治会が神社のお祭りに合わせて自治会のお祭りを開催した。

 子供用の神輿(みこし)を持っている4つの自治会は子供神輿を、子供用の神輿を持っていない自治会は本格的な大人神輿を日曜の午前中、自分の自治会を練り歩いた後に急な参道を登って丘の上の神社に集結させた。そんなにたくさん集まらないだろうと思っていた子供たちも、わが1丁目自治会では2基の子供神輿を出すだけの人数が集まった。小さなお子さんが集まるところには、そのお母さんお父さんが集まるのが現代日本の習性だ。まっすぐに伸びた杉の大木が何本も生える境内にいくつも神輿が並び、ワッショイわっしょいと、それをかついだりはやし立てたりする子供や大人が集まっている姿は、壮観だった。集結した神輿は、神主さんによってしっかりお祓いされ、子供たちにはお菓子と飲み物が神社から振る舞われた。出店は少なくなったがこれもお祭りだ。
 
 午後も子供神輿が地域を練り歩いた後、近隣の3つの自治会自慢の大人神輿が1丁目自治会の広場に集まった。木遣り(きやり)を先頭に威勢のいい女性を神輿の上に立たせて気勢を上げる自治会、独特の節で踊るように練り歩く神輿の自治会、それぞれ独特の雰囲気ながら見ているだけで力が湧いてきそうな空気を振りまきながらあっちからこっちから広場に集まって来る。周囲の家々、マンションのベランダから声援と掛け声がかかる。 神輿が集まると、余興として舞い太鼓のパフォーマンスがあった。5基の和太鼓を男女の演者がシンクロナイズドスイミングさながらシンクロさせたばちさばきで舞い叩く。広場とは言っても駅前のマンションに囲まれた小さなエリアだ。そこで腹の底から響きわたる太鼓が鳴らされると周囲に反響して体が震える。太鼓の音と共にじわじわと神輿の担ぎ手たちに緊張が盛り上がる。太鼓が終わると1丁目自治会も含めた4つの自治会の神輿が町に出る番だ。

 周辺の道路は車が走れず、祭りに参加していない人たちにとってはいい迷惑だったろう。1基の神輿には40人ぐらいの男女が張り付き、その周囲を30人ぐらいの支援者が歩き、沿道の見物人は数えきれない。重い物を運ぶと自然と掛け声が出る。同じリズムで掛け声が繰り返されると、頭の中には別のものが入り込む余地が無くなって行く。信号機のついた交差点で4つの神輿が四方に散って、また戻り、交差点の真ん中で盛り上がる。

 それから3時間、老人ホームの庭に椅子を並べて待っていたご老人達の前でワッショイわっしょいしてみたり、協賛してくれている酒屋さんの前で感謝のパフォーマンスをしたり隣の自治会館でおでんをごちそうになったりしながら、暗くなって神輿に内蔵されたライトアップ装置のスイッチを入れてかつぎ続け、とうとう自治会館前に戻って来た時には、出迎えてくれた近所の方々の拍手がそこはかとない達成感を刺激して、なんともうれしく感じられた。


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株式会社ジェイエスピー
  横浜に拠点を置くソフトウェア開発・システム開発・
  製品開発(monipet)、それに農業も手がけるIT企業
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