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IMジェイエスピー社員が綴る日替わりブログ

続・方言

2011-06-01 19:52:20 | 日記
18歳で上京する時、憧れの都会に行ける嬉しさの半面、ちゃんと標準語なる言葉を話せるかどうか心配だった。18年もの間、九州の最南端で過ごし、そこの方言しか知らずに暮らしてきて、ある日を境に、標準語を喋らないと生活できない状況におかれるのである。それは無理もないことだ。

上京したら、伯父の家に下宿させて貰うよう母が手配してくれていた。37年前の3月末、まだ東京駅の新幹線ホームは寒かった。ホームに降り立つと鎌倉市大船に住む伯父が迎えに来てくれていた。「宜しくお願いします」挨拶したが、変な言葉に聞こえたのではないかと恥ずかしかった。でも案外そうでもなかったようで、安心したことを覚えている。練習をした訳でも、誰かに教わった訳でもないのに、どうして話せたんだろうか。おそらく、テレビやラジオのお蔭である。いやそれ以外にないだろう。

しかし、同級生の中には、なかなか方言のイントネーションが抜けない者がいた。周囲は「気にしていないよ」と言っても、本人の落ち込みは相当なものであった。次第に周囲との会話が減り、とうとう会社を辞めて故郷へ帰って行った友人を知っている。関東に住んで40年近くになる。普段の生活の中で方言を使うことはほとんどない。でもこれが、同窓会を開催し幼馴染の友と会うと自然と方言が出てくるのだ。不思議なものだ。

さて、数年前に帰省した折のことである。実家のテレビで地元のニュースを観ていた。何かのイベントがあって、それに参加した小学生にインタビューするものであった。何と、その子供らは、流暢な標準語で答えていた。感心もしたが、それより、何故方言を喋らんのか、と思いの方が強かった。これも、やはりテレビの影響であろうか。

我々が小学生の頃、全校生徒に「方言を使うのは止めよう。標準語を使おう」と言う生活指導があった。当時は日本経済の高度成長期にあたる。おそらく我々の大部分が、中学高校と進み、いつか都会で出ていく。そして、その時に言葉に困らないようにと言う配慮からそのような指導になったのだろう。今思えば、滑稽ではあるが、当時の状況を考えると大人たちは真剣だったと思う。ところが、そんな指導をしなくても、今の子供たちは、難なく標準語を話すのである。

5年前に上映された「ALWAYS 三丁目の夕日」の中のひとこま。青森から集団就職で上京してきた星野六子が、近所のタバコ屋の大田キンに「よろしく、おねげえします」と挨拶したが、たどたどしく「よろしく、おねがいします」と言い直しのである。それに対し大田キンが、「無理に直すことはねえ。お邦言葉は大事にしな!」と笑顔でうなずくシーンがある。地方に住む子供たちにも、大田キンの言葉を聞かせたい。(平)


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これまでの技術、これからの技術

2011-06-01 08:32:09 | 日記
 私はアマチュア無線の免許を持っている。高校の時に免許を取り、今も運用している。かつては自宅にもアンテナを設置していたが、自宅の屋根改修の際、アンテナを全て降ろしている。現在は後輩の要請もあり出身高校のクラブ局で、主に活動を行っている。

 私のクラブ局は、毎年何回か「コンテスト」と呼ばれる競技会に参加している。「コンテスト」とは、交信局数と、交信された地域の数を競い合うものである。(交信局数)×(交信した地域の数)が、総得点となり、これにより順位が決められる。ここで言う地域とは、出場するコンテストによってルールが異なっている。春の全国大会では、都府県で各1つ、北海道は14つの支庁、それに加え、小笠原、沖ノ鳥島、南鳥島とに分けられており、その地域のアマチュア無線局と交信すれば、交信した地域の数としてカウントできる。
 今年も、春の全国大会に出場し、短波帯の周波数で、東北全県の方々と交信することできた。今年は特にあのような災害があった直後の為、一段とその嬉しさが増した。秋の全国大会では、地域の分け方が全市全郡全区となり、より運用場所が具体的になり、これはこれでまた楽しみである。

 今は携帯電話の時代で、またインターネットで世界のどことでも接続出来る時代に、なぜ未だに高校のクラブ局に行っているのか?それは、私がこれまで培った技術を後輩に伝え、エレクトロニクス技術のおもしろさを知ってもらい、興味を持ってもらおうという、私自身の思いがあるからである。日本はかつて電子立国として世界でも名を馳せていたが最近は他国に圧倒されている感はある。しかも学生の理系離れが叫ばれており、これからの日本のエレクトロニクスを危惧している。まずは身近なことから始めるといった具合である。

 今も年に何回か、無線関連で教えに行っているが、教えた生徒の一人が現在、大学の機械システム工学科に在学している。この学科はロボットの研究が盛んなようである。しかも、電磁気学を履修しなくてはいけないらしい。電磁気学は、電気系の学科が1年の最初に履修する科目だが、まさか機械系も履修しなくてはいけないとは。でも考えてみると、それもそのはず。ロボットは、機械工学に加え、それを動かしている電子系ハードウェア、制御するソフトウェアが融合したものなのだ。多岐にわたる知識が必要なのだ。

 自動車に関しても多様化してきている。最近この分野でも画像合成が使われてきている。例えば、カメラで撮影したフロントガラス越しの映像に、進むべきルートを重ねて表示させたり、車道の白線を跨いだ場合に画面上の車線の色を変化させ注意したりする、カーナビも出てきている。この技術は、拡張現実(AR)と呼ばれている。流行りだが、おもしろい技術である。

 10年前、先輩にエレクトロニクスは10年後はやることが無くなってしまう、と言われたが、全くそんなことはないと思っている。今後も多様化しながら、技術進化すると信じている。(和)


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