梅雨特有のじめじめとした暑さが続いている。暦の上では夏至も過ぎたが、夏はこれから本番を迎える。節電により会社では冷房を控えめにしているため、仕事中でもサウナの中にいるように、ワイシャツの中を汗がダラダラと流れる。 自分は小中高と剣道をやっていた。重くて厚い防具を身につけ激しい運動をするため、真夏は、それこそ滝のように汗をかいていた。
小学校4年の頃に剣道のスポーツ少年団に参加して、そのまま中学、高校と続けた。剣道を始めた理由はすごく単純で、兄が所属していたからだった。そもそも兄が剣道を始めた理由も単純であり、子供の頃姿勢が悪かったため、剣道をやれば姿勢がよくなるだろうと、親が半ば強制的に加入させたのだ。兄の姿勢の悪さから10年近い剣道との付き合いが始まった。
剣道の経験者なら分かって頂けると思うが、かなりハードなスポーツである。まず防具、身を守るためには必須のものであるが、重く、厚いためそれを付けて動くだけでもかなり体力がいる。練習でかいた大量の汗が染み込むため、手入れのため乾燥させても、特有の臭いが染みついている。練習後にしつこく石鹸で洗ってもしばらくは体の臭いが取れない。今となっては考えられないが、当時はどんなに暑いときも練習中に水分を取ることは出来なかったため、真夏の懸り稽古などは半分意識を失いながら練習をしていた。
真夏の練習もハードだったが、冬の練習もかなり厳しかった。剣道は常に素足で練習するため足の感覚が無くなる。体が温まっていない状態で小手をまともに受けると痛さが骨まで響く。冬場は体が硬くなり、怪我をしやすいため、準備運動も念入りに行っていた。真夏の練習に比べて良いところは、練習すれば練習するほど楽になっていくところだろうか。練習後は上着が無くても平気なくらい体が温まっていた。
格闘技であるため、いろいろと怪我も多かった。幸いにして大怪我をしたことは無かったが、防具以外の所を竹刀で打たれてみみず腫れになることは日常茶飯事で、激突して後頭部からひっくり返り意識を失ったことや、踏まれて足の親指の爪をはがされたりすることも珍しく無かった。
正直なところ何故こんなつらい思いをして続けないといけないのかと思い、何度も何度もやめようと思ったが結局10年近くも続けることになった。練習は非常につらかったが、その中での友人との交流や、練習が終わり、面を外した直後の解放感、爽快感がそうした逃げたい気持ちを上回っていたのだと思う。若い頃に鍛えたおかげで、病気にかかることも少なく、健康でいることが出来るのだろう。
卒業してからは、そうした部活動から足が遠のいていたが、最近また部活動を始めた。子供の学校は校則が全くない自由な校風で、PTA活動が非常に活発である。子供の活動を見守るPTA活動と異なり、どちらかといえば子供と一緒に学校生活を楽しもうという雰囲気である。そうした中で親のクラブ活動のようなものがあり、月2回程度学校に通うようになった。この年で仕事以外の場所で新しく友人が出来ることは少ない。時計の針が学生時代に戻ったようで、うきうきしながら学校通いを続けている。そうした雰囲気が好きで、子供が卒業した後も活動を続けている人もいるようだ。休みが潰れることも多くなったが、その分メリハリの利いた生活が送れるようになった気がする。
(菊)
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横浜に拠点を置くソフトウェア開発・システム開発・
製品開発(monipet)、それに農業も手がけるIT企業
小学校4年の頃に剣道のスポーツ少年団に参加して、そのまま中学、高校と続けた。剣道を始めた理由はすごく単純で、兄が所属していたからだった。そもそも兄が剣道を始めた理由も単純であり、子供の頃姿勢が悪かったため、剣道をやれば姿勢がよくなるだろうと、親が半ば強制的に加入させたのだ。兄の姿勢の悪さから10年近い剣道との付き合いが始まった。
剣道の経験者なら分かって頂けると思うが、かなりハードなスポーツである。まず防具、身を守るためには必須のものであるが、重く、厚いためそれを付けて動くだけでもかなり体力がいる。練習でかいた大量の汗が染み込むため、手入れのため乾燥させても、特有の臭いが染みついている。練習後にしつこく石鹸で洗ってもしばらくは体の臭いが取れない。今となっては考えられないが、当時はどんなに暑いときも練習中に水分を取ることは出来なかったため、真夏の懸り稽古などは半分意識を失いながら練習をしていた。
真夏の練習もハードだったが、冬の練習もかなり厳しかった。剣道は常に素足で練習するため足の感覚が無くなる。体が温まっていない状態で小手をまともに受けると痛さが骨まで響く。冬場は体が硬くなり、怪我をしやすいため、準備運動も念入りに行っていた。真夏の練習に比べて良いところは、練習すれば練習するほど楽になっていくところだろうか。練習後は上着が無くても平気なくらい体が温まっていた。
格闘技であるため、いろいろと怪我も多かった。幸いにして大怪我をしたことは無かったが、防具以外の所を竹刀で打たれてみみず腫れになることは日常茶飯事で、激突して後頭部からひっくり返り意識を失ったことや、踏まれて足の親指の爪をはがされたりすることも珍しく無かった。
正直なところ何故こんなつらい思いをして続けないといけないのかと思い、何度も何度もやめようと思ったが結局10年近くも続けることになった。練習は非常につらかったが、その中での友人との交流や、練習が終わり、面を外した直後の解放感、爽快感がそうした逃げたい気持ちを上回っていたのだと思う。若い頃に鍛えたおかげで、病気にかかることも少なく、健康でいることが出来るのだろう。
卒業してからは、そうした部活動から足が遠のいていたが、最近また部活動を始めた。子供の学校は校則が全くない自由な校風で、PTA活動が非常に活発である。子供の活動を見守るPTA活動と異なり、どちらかといえば子供と一緒に学校生活を楽しもうという雰囲気である。そうした中で親のクラブ活動のようなものがあり、月2回程度学校に通うようになった。この年で仕事以外の場所で新しく友人が出来ることは少ない。時計の針が学生時代に戻ったようで、うきうきしながら学校通いを続けている。そうした雰囲気が好きで、子供が卒業した後も活動を続けている人もいるようだ。休みが潰れることも多くなったが、その分メリハリの利いた生活が送れるようになった気がする。
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