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ジェイエスピー社員が綴る日替わりブログ

福は内

2014-02-03 08:25:15 | 日記
 その昔、豆を投げれば必ず当たりそうなくらい鬼監督や鬼コーチ、それに仕事の鬼と呼ばれている人がどこにでもいた。人を思う熱さを秘めた彼ら彼女らは、豆つぶてにやられてしまったわけでも無いだろうが、次第に姿を消してしまった。「心を鬼にして」しっかり叱ってくれる怖いおじちゃんやおばちゃんなども同様だ。社会に福が蔓延した途端、優しい鬼たちがいなくなってしまった。
 
 今は鬼というより利にさといデビルやデーモン、それにモンスター達が横行する。豆を投げつけたぐらいで退治するのはなかなか難しいだろう。それに彼らはまず福として内に入ってくるから厄介だ。暮らしを豊かにするはずのものが、いつしか鬼以上に怖い存在になってしまう。
 
 遠くの水源に水を汲みに行き、安全のためにしっかり煮沸してから飲む。電気もガスもないので燃料は山で取ってくる薪か家畜の糞。そんな生活を送っている人達にとっては水道や電気、それに洗濯機や冷蔵庫などは福そのものだ。貧困であるがゆえにかかる病気や怪我などを遠ざけ、豊かな時間を運んでくれる現代の様々な利器とそれを購入するための経済的な豊かさを願うのはあたりまえだろう。鬼は外、福は内の意味もわかりやすい。
 
 しかし、すでにかなりの程度まで福に浸かりきっている日本のような国では鬼は外福は内はもっぱら心の豊かさを願うかけ声だと考えたほうが良さそうだ。自分の中にある弱い気持ちや醜い気持ちに炒った豆をぶつけて外に放り出し、いつでも笑っていられる前向きな強さ優しさを心の中に引き込みたい、そう願って自分自身に気合を入れて冬を終わり、春を迎える。節分とはそんな季節の分かれ目だ。
 
 投げつけた豆を拾って歳の数やら歳の数プラス1個を食べる風習があるらしいが、自分の歳を考えると食べ過ぎて腹を壊しそうだ。少ししか食べられない年若いお子さんであっても、ノロウィルスが流行っているこの時期十分注意が必要だろう。最近では何粒か豆が入っているビニールの小袋を封を切らずにそのまま投げて回収するという味気ない豆まきの方式を取る保育園や幼稚園があるらしい。投げつけた豆を大切に食べることを考えると確かに衛生的で無駄は無い。内に来た福らしい考えだ。多少味気なくとも病魔を祓い楽しく伝統を伝えて行けばいずれ見えてくる景色も変わるだろう。
 
 梅が咲き始め、三寒四温のすぐ向こう側には今年は少し早いと言われる桜前線の北上がある。ソチオリンピックが終われば2014年という新しい年もすぐに佳境を迎える。新しい出会いや出発の時期を前にして、幸運が舞い込みやすい明るさを手に入れるためにも、しっかり声に出して鬼は外福は内と唱えてみるのも悪くない。(三)
 

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株式会社ジェイエスピー
  横浜に拠点を置くソフトウェア開発・システム開発・
  製品開発(monipet)、それに農業も手がけるIT企業
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