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ジェイエスピー社員が綴る日替わりブログ

今年度のおさらい

2014-02-05 11:39:07 | 日記
そろそろ管理職は今年度中に片づける事と次年度に開始する事の準備で二正面作戦を強いられ辛い時期となる。今年度の予算が達成するかどうかをこの時期に論ずるのはもう手遅れなので、大概は傷を最小限にとどめるにはどうするか、いかに次年度に影響を及ぼさないかに腐心することになる。

2月になってこの一年を振り返ってみて、いろいろと目を覆いたくなるような反省ばかりなのだが、すべてを述べるには時間がかかる。今年度今更気づいた事について1点だけピックアップしておこうと思う。


それはSEとして「雇われているのか」「サービスを提供しているのか」の意識の違いについてだ。経験則からかなり乱暴な分類をしてしまうとSE業務は以下の2パターンに分けられると思っている。

派遣型→アルバイト、雇われ従業員的
一括、作業請負型(以下請負型)→店舗経営者、サービス提供者

ここで問題なのは、派遣型の思考を持つ技術者が請負をやると必ずお金で揉めるということだ。


いやいやバイトやマネージャクラスでない店員でも店舗内で色々対応できてるでしょ、という風に思う方もいるだろう。だがそれは明確なマニュアルと体制が存在しているかどうかに依存している。

たとえば車でもなんでも修理を依頼したとしよう、きっと下の流れになるはずだ。

注文を請ける→見積もる→金額提示→作業→サービスの範囲外、想定外の作業が発生する→作業前にお客様確認→合意を得られたら作業続行→精算

これはもうマニュアル化されており、最悪でも上長に即確認を取るようにしているし、取れる体制を最初から作っているはずだ。でなければ業務は回らない。


「ばっちり悪いところは全部直しておきました!追加でン十万円いただきます!(さわやかな笑顔」
これどうだろうか。一部のお金持ちの方々を除いてまず間違いなく怒る。
「どうして作業をやる前に確認をしてくれなかったの・・・」
「そんな事まで頼んでないし、それなら買い換えた方がいいじゃないの!」と。


派遣型の思考はこうだ。基本的に依頼された作業に対して業務を遂行し、「後」精算でかかった分の費用あるいは対価を要求する。時給精算と同じ。

対して請負型は最初に決めた見積の範囲でサービスを提供し、もし範囲を逸脱するのであれば事前に作業をコントロールし、お客様にその旨を即連絡、費用をかける前に対策と方針を決めなければならない。
つまり修理依頼を請けた店舗で当たり前に実施していることをやるのだ。様々な要因により絶対とは言えないが、派遣型に対して「前」精算(ただし検収は最後)の色合いが強い。


基本的に案件は予算ありきで動いている。特例を除いては最初に見積りをした予算の範囲でしか金は動かせないし、予算は追加されない。後払い精算なんてできるのはよほど発注側に落ち度があったり変更があった場合に限るのだ。それでもリスクとして計上した分や利益を削ってなんとか支払うのであり、倍額になるとかは基本ありえない。1.5倍だって無理だ。
よく言われるのが「いくらでもお金の湧き出る壺を持ってるわけじゃないんですよ!」という苦情だ。まあたまにヘソクリを持っているお客様もいらっしゃるが。

費用がかかってしまう前にプロジェクトの状態を管理し、まずはお客様に報告、そして交渉や代替手段、方針転換等の措置を早急にとる。それが本来のマネジメントの基本である。
それをせずにただ原価がたれ流されているのを見ていて後で請求するのは修理のン十万追加請求と何が違うのか。

時には理路整然とNOと言う事だって必要だ。視野を広く持ち、コスト、リミット、スコープの3つのバランスを取ってプロジェクトを成功に導くのがマネージャの仕事だからだ。
お客様の要望を全て取り入れたり、WBSを引いてそれっぽく担当を割り振り、進捗を管理するだけが仕事ではない。


改めてコストを含めたマネジメントについて反省を余儀なくされた1年であった。





・・・えーと今回はオチなしで。では。

(刑事長)

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