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フリース MVP

 ワールドシリーズはカージナルスが11度目の優勝を飾った。レンジャーズとのシリーズは、よく似たチーム同士の戦いだと言われていたとおり、面白い試合が多くて大いに楽しめた。
 特に第6戦は、球史に残る試合だと言っても過言ではないほどの激しい試合だった。

  レンジャーズ 1 1 0 1 1 0 3 0 0 2 0 9
  カージナルス 2 0 0 1 0 1 0 1 2 2 1x 10

この得点経過を見るだけでどれだけ激しい試合だったかが分かる。カージナルスは9回は2死から追いついたものの10回表に2点を入れられ、万事休すかと思われたが、またも2死から追いつき11回裏にフリースがサヨナラHRを放ち、奇跡的な勝利を収めた。この試合を見ていて、何度レンジャーズが初の世界一になったと思ったことか・・。その度に驚異的な粘りで追いついたカージナルスの底力は恐ろしいほどだった。鬼神のごときプーホールスの力ではなく、他の選手が力を合わせて勝利をもぎ取った点に意義がある。解説の小早川が「長い野球人生の中、沢山の試合を見てきたが、こんなすごい試合は初めてだ」と興奮気味に語っていたのが印象的だった。さすがに松井が打ちまくった2年前のワールドシリーズ第6戦の時ほどではなかったが、この私も総毛立つほどのふるえを感じた試合だった・・。

 


その時のフリースを報道は次のように伝えている。
 『迎えた延長十一回、先頭で打席に向かう前には、子どものころを思い出して重圧を振り払った。「舞台は大きいけど、6歳の時とやっていることは同じ、と自分に言い聞かせた」。フルカウントからの6球目を捉えると、白球は中堅フェンスを越えた。最終決戦に持ち込む勝利を手繰り寄せたメジャー3年目は「まだ1試合ある。最後に笑っていたい」と、プレーが楽しくてたまらない「野球少年」のような表情を浮かべた』

 ワールドシリーズ7試合で、23打数8安打、打率.348、打点7、HR1という成績でフリースはMVPに輝いた。


 確かにMVPに相応しい成績ではあるが、2年前の松井の成績、13打数8安打、打率.615、打点8、HR3という驚異的な数字と比べれば些かの遜色があるのは否めないなあ・・。へへへ・・。


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