☆ 三浦哲郎さんの「忍ぶ川」(新潮文庫)を読んだ。良い作品だった。
☆ 最近の芥川賞作品はどうも奇をてらう(よく言えば日本語、日本文学の可能性に挑戦している)ものが目につくが、この作品は王道ではなかろうか。川端や谷崎に通じる艶っぽさを感じた。
☆ 「ふるさとは、さらさらとした粉雪であった」(42ページ)などいい感じだ。
☆ 東京の私大に通う学生が小料理屋で働く女性に恋をし、それが成就する話。戦後の貧しさが残っており、それがそれぞれの生い立ちに影を残している。でも恋する二人の周りの人々が実に温かい。
☆ 筋だけ見れば少女コミックのようだ。出会いがあり、恋を邪魔する障害があり、でもそれを乗り越えて最後はハッピーエンド。
☆ 雪深い故郷の凍える空気、触れ合う肌の温かさが伝わってくる。
☆ 最近の芥川賞作品はどうも奇をてらう(よく言えば日本語、日本文学の可能性に挑戦している)ものが目につくが、この作品は王道ではなかろうか。川端や谷崎に通じる艶っぽさを感じた。
☆ 「ふるさとは、さらさらとした粉雪であった」(42ページ)などいい感じだ。
☆ 東京の私大に通う学生が小料理屋で働く女性に恋をし、それが成就する話。戦後の貧しさが残っており、それがそれぞれの生い立ちに影を残している。でも恋する二人の周りの人々が実に温かい。
☆ 筋だけ見れば少女コミックのようだ。出会いがあり、恋を邪魔する障害があり、でもそれを乗り越えて最後はハッピーエンド。
☆ 雪深い故郷の凍える空気、触れ合う肌の温かさが伝わってくる。