★ 11月15日、今日は坂本龍馬の命日だね。大学生の時、司馬遼太郎さんの「竜馬がいく」を読んで、すっかり龍馬信者になり、この日に寺田屋、円山公園、霊山歴史館前の龍馬さんの墓を訪れたなぁ。
★ さて、今日は日本推理作家協会編「ミステリー傑作選 特別編4 57人の見知らぬ乗客」(講談社文庫)から笹沢佐保さんの「老人の予言」を読んだ。
★ ちょっとホラーの入った作品。短い作品だが、プロはうまい。
★ 主人公の小説家はある旅館に閉じこもって創作に励んでいた。たまたま宿が混んで、相部屋を頼まれた。相部屋といってもふすまで仕切られ、しかも寝るだけだというので了解した。
★ 相部屋の主は好々爺とした老人。すぐに床に入ったと見えて、物音ひとつしない。しかし、深夜になって老人の苦しむうめき声が。どうやら悪夢にうなされているようだ。主人公が老人を起こしてやると、彼は身の上を話し始めた。
★ そして翌朝、慌ただしい雰囲気で目を覚ますと・・・。
★ 本の整理がてら、単行本も読み始めた。黒名ひろみ「温泉妖精」(第39回すばる文学賞受賞作 集英社 2015年)、天埜裕文「灰色猫のフィルム」(第32回すばる文学賞受賞作 集英社 2008年)、生田紗代「オアシス」(第40回文藝賞受賞作 河出書房新社 2003年)。
★ 直木賞作家のような手慣れた文章にはうっとりするが、新人賞受賞作はその時点の作家の渾身の息吹が感じられ、それはそれで新鮮だ。