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映画を観に行って、予告編を観て、また次に観たい映画を見つける。
今年は映画館に足を運ぶ回数が、増えているような…。
『ジュリー&ジュリア』はその美味しそうな料理の数々とNYも舞台の一つということで
予告編を見たときから、行こう!と決めていました。
とってもハートウォーミングな一本。
主人公は二人、一人はアメリカの食卓にフランス料理を紹介した料理研究家のジュリア・チャイルド。
もう一人はそのジュリアの料理本に紹介してある全524レシピを365日で作り、それをブログで紹介したジュリー。
1950年代ののフランス、その50年後のニューヨーク。ほんの少しだけ重なる二人の女性の実話、です。
圧巻なのはやはり二人が次々に作り出す美味しそうな料理たち。
手の込んだ本格的なフランス料理が、特にブフ・ア・ラ・ブルギニヨン(牛肉の赤ワイン煮込み)がなんとも美味しそうでした。
夫の赴任でパリに一緒に来て、大好きだった料理を習うことからはじめて、ついには料理研究家になったジュリア。彼女の底抜けに明るくて、行動力のあるところに惚れました。
小説家志望の夢を断念してただ働くだけの毎日に冴えない気分でいたのに、ジュリアのレシピをブログで紹介することから、運命ががらりと変わってきたジュリー。彼女の迷いながらもコツコツと自分の決めたことを積み上げていく姿に胸が熱くなりました。
二人の女性が夢をカタチにする姿に、たいそう勇気づけられるのです。
なにがあってもへこたれない、
失敗をも笑い飛ばすパワーを持っている。
そうして時には落ち込んだり、破れかぶれになったりもするけれど、
二人には頼もしい夫の存在があったのです。
どちらも夫婦もいいなぁ~と思いました。
NYのジュリーたち夫婦が住む、トラックが通るだけでガタガタと揺れるピザ屋の2階の住まいが、私にはとんでもなく素敵に見えました。
最近BS2で観たばかりの『アパートの鍵貸します』のアパートもいいなぁ~と思って観ていましたが、ジュリーたちの住まいはあそこよりも良かった、いえ私好みでした。
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引っ越してきたばかりのなにもないワンルームのがらんどうが、住む人たちによって、こんなに居心地のよい住まいになるのだぁ~と。いやはやあのようないつか部屋に住んでみたいです。
ここまで、書いて先月の新聞書評で、料理家の高山なおみさんがジュリア・チャイルドの翻訳本が紹介されているのを思い出しました。
『いつだってボナペティ!』(中央公論新社)です。
あわてて先月分の新聞の束からごそごぞ探す。
ありました。ありました。
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高山なおみさんによると、この翻訳本は
家族とやりとりされた手紙の束や、膨大なスケジュール帖の出来事をたぐりよせながら、
ほとばしるようによみがえったジュリアさんの記憶をもとに書かれているそうです。
あ~この本もぜひ読んでみたいです。
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photo 最近はあまり映画のパンフレットを買うことはないのですが、思わず買ってしまいました。