マドレーヌの日々

今日も一日にっこりね。

さくっと『プール』

2009年12月10日 | 映画
いよいよ上映期間終了が迫り、前々から観たかった映画『プール』を見てきました。

『かもめ食堂』『めがね』に続く、小林聡美さん、もたいまさこさん出演の映画です。今回は舞台がタイで、プールのあるゲストハウスでの六日間の物語。
以下、映画のネタばれあります。
まだご覧になっていないかたは、スルーしてくださいね。

たおやかで、ゆるやかで、一緒にプールそばに座っている感じ。
タイのむわ~んとした熱気まで伝わってくるよう。
どこまでも青い青いプールの水が、ゆらゆら、ゆらゆら~。
なんだか気持ち良くなって、映画が始まってすぐに少しだけ寝てしまいました。

小林聡美さん扮する京子は、数年前に母と娘を日本において、単身タイのチェンマイ郊外にあるゲストハウスで働き始めます。
そこへ大学卒業を目前にした娘さよが、遊びに来るのです。

母が急にいなくなってさびしい思いをしていた娘。
「どうして私とおばあちゃんを置いていったの?」と母につめよるシーンがありました。
「タイに行ってみたかったから、行った」さらりと答える京子。
「そういうのは、自分勝手って言うんじゃないの?」
娘からこんな言葉を投げかけられて…。
母と娘、久しぶりに二人で囲む食卓で、二人の本音が飛び交います。
どぎまぎしながら、スクリーンに見入りました。

もたいまさこさんはそのゲストハウスのオーナー役で登場なのです。
あの独特なワンピース姿、あの立居振る舞い、彼女ならではの演技が光ります。
パンフレットを読んで分かったのですが(私が寝てる間になにかあったのかも)、彼女は余命を告げられた人生だったのですね。

そして、もうひとつ注目したのは飯島奈美さんがてがけた料理です。
娘が来る日のテーブルにはごちそうが並びました。
タイ風のちらしずしが印象的でした。
酢豚も美味しそうだったなぁ。
しかし、この娘のために作った料理を、娘が「食欲ないから…」と食べない展開…。

そうそう、母と娘のバトル現場(おおげさ!!)となったテーブルのタイの鍋も実に美味しそうでした。
最初に母が鍋からあれこれ小皿に取り分けます。
私は、この母だったら、取り分けている皿は自分のかな~と思いながら興味深く見ていました。結局、娘に取り分けてあげた皿だったのですが、その渡す瞬間がスリリングでした。数年間離れて暮らした母と娘の距離って、実にスリリングです。

離れて暮らしていても、どことなく似ているところがある母と娘。
当たり前と言えば、当たり前なのでしょうが、それがわかって妙に嬉しい気持ちになる。不思議ですねぇ。

幻想的だったのは、薄い紙でできている筒状の熱気球・コムローイの空へ立ち昇っていく風景。
そして最後の最後のシーン、ずらりと続くオレンジ色の衣装を着たお坊さんの行列後ろ姿は圧巻!長く心に残りました。





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気分転換

2009年12月09日 | ムスメのはなし
中学生のムスメ、今日が期末試験最終日!
週末を挟んでの四日間、やっと終わります。
で、昨日のこと、午前の試験を終えて、昼前には帰宅してきたムスメ。
昼ご飯を食べて、試験勉強をして、おやつを食べて…。
ちょっと気分転換にと「自転車で近くのホームセンターへ行こうよ」と誘ってみた。

実は先日、友だちとウォーキングの待ち合わせにしていたホームセンターので、
それはそれはかわいらしい葉ボタンの寄せ植えを見つけたのですよ。
葉ボタンが七株くらい入っていて、その色味といい、形といい、一目ぼれ状態でした。
たくさん、そう10ぐらい並んでい寄せ植えの中で、ダントツ輝いていたのです。
しかし、衝動買いはダメ、ダメ…と自分に言い聞かせ、心を残して、ウォーキングに出かけたのです。

あのかわいい葉ボタンが忘れられずに出かけてみたところ、なんとあの私が目をつけていた葉ボタンの寄せ植えだけが売れた様子。
たしかにあった場所が、そこだけぽっかり空間になっていました。
う~~~うなっても後の祭りです。

ムスメに「ここの、この場所にあったんよ」と言う。
ふ~ンとムスメ。あまり興味なさそう…。
まぁ、また見つけるよ~と気分を切り替え、「このまま帰る?どうする?」とムスメに話しかけると、
「ちょっと寄り道して帰ろう」と言う。
そうでなくっちゃ

というわけで、ムスメと二人、自転車こぎながら、あっちの道、こっちの道…。
これが楽しいのですよね~。
小一時間自転車でぶらぶらして帰りました。

いい気分転換になったかな?
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平松洋子さんの本!

2009年12月09日 | TRCブックポータル & honto


毎度のことながら、平松洋子さんの本を読むと、血が騒ぎます。
なんかこう、彼女の感覚がぴったりくるのですよね~。
今回は『焼き餃子と名画座 わたしの東京 味歩き』(アスペクト)です。
平松さんンのたどった東京の味が、あれもこれもあれもこれも…。
読みながら、私の東京地図を引っ張り出して、楽しみ&食べた気分になっています。
そして時々音読したりして…。
彼女の文章はテンポがよくて、それも大きな魅力の一つです。

オンライン書店ビーケーワンで書評を投稿しています。
良かったら、ご覧くださいね。
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食卓から世界が見える!

2009年12月07日 | 注目話題!
先日のこと、食育講演会なるものがあって出かけてきました。
なんと講師が料理研究家の枝元なほみさん、だったのです。
えっ!枝元さんが来るの~
これは行きたい~と思い、うきうきと入場整理券をもらいに行きました。
そして当日、図書館ボランティアで知り合ったお友だちと二人で聞きに行きました。

演題は「地元の農林水産物を大切に!~受け継ぎ伝える食育を~」。
ステージには大きな垂れ幕が下がっていました。
そして演台の横には飾りの花瓶ならぬ、地元で採れたぴかぴかの野菜がどっさり飾ってありました。
キャベツに、白菜、大根、冬野菜がそれはそれは見事な成長ぶりです。

で、枝元さん、黒いセーターに白いスカート、黒いタイツにグレーのブーツ姿で登場!そのなんとかわいいこと!
ふんわりおだやかオーラ全開で、まさにテレビの料理番組で拝見したそのままのイメージ!
話し始めは、♪くふふふふふふふふ♪
満開笑顔で始まりました。

「ごちそうは家庭料理の中にあること。
は行で、楽しく料理を作りましょう!
それは♪ははははは~ひひひひひ~ふふふふふ~へへへへ~ほほほほ~♪ってことですよ~」と枝元さん。
会場いっぱいに詰めかけたお客さんも自然と笑顔になってきます。

枝元さんは言います。「すべて肯定しましょう。お味噌汁の出汁、顆粒でさらさら、いいじゃありませんか。
家で作った味噌汁を食べることがまず大事。で、次にちょっと鰹節で出汁を取ることを始めてみませんか?」と語りかけます。
そしてこうも言われます。
「家庭料理は命を支える味です。
記憶に残る食べもの、日常をささえる食べものを大切にしましょう。」
「なにを食べるか、何を選ぶかは、それは自分の生き方を決めることにもなるんですよ」と言われたくだりには、大いに納得しました。

それにしても地元の農産物を食べることの大切さを枝元さんの話の端々から感じました。
地元の農産物を積極的に選び食べることは、地元の農家を支えることにもなると聞き、本当にそうだと思うこと、しきり。
そして野菜の値段、大根一本の値段の話になった時には、その真実を聞いて驚きました。
例えば、大根一本100円だった場合、農家に入るのは30円、そのほかは輸送費や諸経費となるそうで、その安さに唖然!としました。
自分がこれまで買う立場からしか考えてなかったことも恥じました。
適正価格の大切さ、これはもっともっと多くの人が知るべきことだと、しみじみ思ったのです。

「食卓から世界が見えますよね。
日本の食を家庭から支えましょう!」
笑顔で話される枝元さんから、強い強いメッセージを感じました。
このメッセージをまずはわがムスメに伝えなくては…。
まさに次の世代に残したい大切な食に対する思いですね。

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吉村葉子さんの本!

2009年12月07日 | TRCブックポータル & honto
最近では、以前より増して、手当たり次第に本を選び読んでいるものだから、
この本って、どこでどんなふうに知ったんだっけ?ということがかなりある。
図書館で届いた予約本を見て、首をかしげる!!!
しかし、読みたい本であることには間違いなしで、今回も吉村葉子さんの本を大いに楽しみました。

講談社文庫『お金をかけずに食を楽しむフランス人お金をかけても満足できない日本人 』です。

「安くて美味しい食材で、手軽に作れるフランス料理だけを本書で取り上げました。」とあれば、飛びついてしまいますよね。
それは家庭料理の定番ポト・フであったり、南仏を代表するラタトゥイユであったり、はたまた市販のバニラアイスクリームに細かく刻んだナッツやドライフルーツを混ぜたデザートであったり…。
20年間にわたるパリ暮らしのなかでの執筆、その後、東京の神楽坂で焼き菓子屋<ジョルジュ・サンド>を経営しつつ、執筆活動をしている吉村葉子さん。長年パリ暮らしをしてきた彼女だからこそ書けたこの内容、読めばたちどころにフランス熱が高まるというものです。

続きはオンライン書店ビーケーワンの書評欄でどうぞ!

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平山郁夫さんの妻、美知子さんの一冊!

2009年12月06日 | TRCブックポータル & honto
先ごろ亡くなった画家・平山郁夫さんの妻、平山美知子さん。
以前、彼女の著書を読んで、いたく感動したことを思い出し、
もう一度読みたいなぁ~と思いました。


『道はあとからついてくる
「家計簿」にみる平山画伯家の足跡 』
(主婦と生活社)

東京美術学校日本画科で筆をとっていた美知子さん、平山さんと結婚と同時に筆を折りました。そして結婚されてから彼女は家計簿をつけ始めたのですまず行動ありきの人で、その豪快な決断ぶりがたのもしいなぁ~と思いました。
平山郁夫さんの功績もきっと彼女がいたからこそ。実際、平山郁夫さんもどこかにそんなことを書かれていました。
そうそう、美知子さんは平山さんのことを「私のアランドロン」と呼ばれていたそうで、なんともすてきな話だなぁと思ったのでした。

ほんと、偶然なのですが、さきほどテレビ欄を観ていたところ、本日12月6日午後一時からBS朝日で「平山郁夫さんを偲んで 妻との苦難の道のり」が放送です。もちろん見ます。楽しみ~。

おまけ
アラン・ドロンと言えば、もう10数年前、独身最後の海外旅行・冬のヨーロッパ激安ツアーのイベントでアラン・ドロンを囲む夕べがありました。
記念写真も撮ったけど、一枚5000円(たしか)だったので、やめました。
久しぶりに思い出したなぁ~。あの時にパリやロンドンで買ったお皿、いまだに大切に使ってますよ~。それにしても懐かしい。
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カラーひよこ

2009年12月05日 | TRCブックポータル & honto


気になるフレーズ、です。
小川洋子さんの最新エッセイ集『カラーひよことコーヒー豆』(小学館)
読んでみたいです。
表紙のカラーひよこに心を奪われました。
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新潮社タイプ!

2009年12月03日 | 注目話題!
ネットで出版社占いなるものがあって、さっそくチャレンジしてみたところ、

あなたは新潮社タイプです!と出ました。

新潮社タイプ!

少しあたっているような…。
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「一箱古本市の歩きかた」を読みました!

2009年12月03日 | TRCブックポータル & honto


光文社新書「一箱古本市の歩きかた」を読みました。
南陀楼綾繁さん著です。
オンライン書店ビーケーワンで書評を投稿しています。
良かったら、ご覧くださいね。
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今年読んだ本ベスト10!

2009年12月02日 | TRCブックポータル & honto


いよいよ12月!
今年もこの時期がやってまいりました。

まずはノミネートから、今年はオンライン書店ビーケーワンに投稿した書評が今の段階で120冊くらあるので、こちらから中心に選ぶ予定です。

このブログを読んでくださっている皆さまもぜひ今年読んだ本ベストを教えてくださいね。楽しみにしています。

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映画の日に

2009年12月02日 | 映画
今年の年頭の目標の一つ、「映画を映画館で!」
自分としては結構見に行ってるなぁ~と満足感あふれる最終月、12月1日の映画の日に「ヴィヨンの妻~桜桃とタンポポ~」を観てきました。
映画館で観た映画、今年の19本目かな?

午前中は久しぶりにお友だちを招いてお茶タイム。あれこれあれこれ二時間近くおしゃべりした後に、さささっと部屋を片付けていざ、近くの映画館へ。なんといっても徒歩圏内が嬉しい。上映五分前にシートにすべりこむと、やはり映画の日だけあって、お客さんが思いのほかいた。
「プール」も観たい候補の一つだったのだけれど、上映時間と上映期間を観て、こちらに決めたのです。

太宰治原作、生きることと闘う小説家と小説家を愛する妻の物語。小説家の大谷を浅野忠信さん、妻の佐知を松たか子さんが演じます。
で、感想は…というと、まずはため息もので、松たか子さんの美しさにほれぼれしました。美しさはもちろん、背中で語るその存在感のすごさに、圧倒されました。原作太宰治の予想をうらぎらない、浅野さんの男のダメさ加減もスクリーン越しなので、余裕を持って楽しめます。しかしながら浅野さん、松さんと出会いのシーンはりんとして結構ステキだったので、余計に結婚してからの自堕落ぶりが一層引き立つというもんです。

いくつもいくつものクスリの笑える場面があって、そうそう室井さんと伊武さんが浅野さん行きつけの一杯飲み屋さんご夫婦役なのですが、この二人のやりとりがまさにそういう場面のオンパレード。味があります。

そうそう、ラストの桜桃が登場するシーンが唐突で良かったなぁ。
男の人の着物姿、その袂からなにかを取り出すしぐさに、なぜか惹かれます。
これって、なんなんでしょう???
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