1分で読める小さなお寺の法話集

子育て、人材育成に関する法話を実話と歴史から紐解いて書いております。

【住職の法話。考え方を少し変えただけで、苦しい人生が、楽しい人生に】 柿といえば、天海和尚。100歳の時、城内に柿の種を植え、108歳でその柿の実を食べて他界。人の寿命は天のみぞ知る。

2021-11-30 22:29:07 | 法話
檀家参りに伺うと、柿の接待が。その柿を見て、その家の13歳息子が「住職さん。この歌『柿食えば鐘が鳴るなり法隆寺』だけど、誰が詠んだか知ってる」「誰よ」「正岡子規だよ」「凄いな。拙僧は『鐘つけば銀杏散るなり建長寺』しか知らん」「誰が詠んだの」「夏目漱石という人」「へえ、その歌は知らんかった」と。

【追伸】
この檀家13歳が拙僧に「この2つの歌、どことなく似てると思わない。どっちかが真似したって事、あるのかな」と。「法隆寺は奈良、建長寺は鎌倉だろ。2人とも、真似をする様なタイプじゃないと思うけどな。感性が似てるんじゃないのかな、2人とも。交流もあった、という事だしね。それじゃ、拙僧も1つ詠もうかな。『柿食えば腹が緩むや放流痔』ってえのは、どうよ」「どうよ、って、どういう意味なの」「柿は腹を冷やすから、食べ過ぎると下痢に。下痢が続くと尻の穴に負担がかかり、ただれて、炎症を起こし、切れ易くなって、切れ痔に、という事」「それって、教訓だね」「御意」と。



【住職の法話。考え方を少し変えただけで、苦しい人生が、楽しい人生に。2322話目】 家族全員の協力体制が出来てないと、到底出来る事ではないが、わが寺の檀家には、老人在宅介護は少なからず。

2021-11-30 09:56:10 | 法話
読者高校生が「住職さん。わが家では痴呆の曾祖母ちゃんの介護を家族が協力して。風呂に入れる時が1番大変で、若い僕の役目。抱き抱えて風呂へ。すると毎回、雄叫びを上げて『殺される。助けて』と外まで聞こえる様な声で。湯船に入れると『気持ちよか〜』と。その顔が実に可愛い。いつかは大半は、こうなる」と。

【追伸】
更に、この読者高校生が「痴呆の老人って住職、凄いパワーを発揮するんだよ。先日、近所の方が『あなたの家のお婆ちゃんが、血だらけになって道をハイハイしてるよ』と駆け込んできた。『えっ』と行ってみると、身体中切り傷だらけで、道路側道を。何と、サッシを拳で叩き割って、そこから外へ出た様で。サッシを叩き割るんですよ。たまげましたよ」と。この話、まるまる同じ話を40年前、先輩の僧侶さんから聞いた事がある。その先輩(福岡県の大牟田と瀬高の間に在住する変わり種)も「大変だったが、送った後、悔いはなかったな」と言われていましたね。勿論、こんな介護が出来るは、家族の協力体制が取れてる家だけだが。