1分で読める小さなお寺の法話集

子育て、人材育成に関する法話を実話と歴史から紐解いて書いております。

【住職の法話。考え方を少し変えるだけで、苦しい人生が、楽しい人生に。2391話目】 学校講演では常に子供達に「知識は学問から。が、その知識から得られる知恵は、経験が手立てとなる。まず、動きな」と。

2022-06-01 10:24:30 | 法話
若者が「大半の出版書は『嘗て誰かが言った事をまとめた物』と私は理解を。よって本の題は『他人の見解に私の意見を述べる』とした方が正直かと」と。「出たな、屁理屈小僧。確かに新刊の大半は、他人の見解(知識、知恵、経験)の受け売りが基本、であるは間違いないが、それを言うなら、全てがそうでしょ」と。

【追伸】
この若者が「住職はどの分野の本を好んで読んでるの」と。「小学生までは、家庭がズタズタだった事(親の離婚、再婚、嫁姑問題など)もあって、今思えば、本に逃げてかな。その関係で、世に知られている有名本は殆ど読み漁った。島崎藤村、森鴎外など、小学生では難解であった物でも最後まで読み通した。理解が出来なくてもね」「好きだった本は、何」「小説では、志賀直哉さんの『和解』かな。内容が拙僧の家庭環境によく似ていてね。何故か、心が安まった覚えがある。学問書では、四書の『大学』の中にあった語句『修身、斉家、治国、平天下』は、小学生の私にも結構に響いた。この言葉で自分の置かれた環境に対する不満を持つをやめたかな。この『大学』の中の言葉、拙僧には非常に大きかった」と、この若者に。