詩編49編には、唯一まことの神エホバに依り頼むのではなく、人間の貪欲さに根差す富に依り頼むことの愚かさが記されていました。だれもが知っているように、人が死ぬとき、「何も携えて行くことが出来ない」ことも明確に記されていました(詩編49:17)。今日紹介する詩編50編の前半には、神たるエホバご自身が裁きを執行することが記されています。エホバ神は愛と公正の源の神ゆえに、私たちはエホバ神の裁きに全幅の信頼を置き、信仰に堅く立つことができるのです(ヨハネ第一4:8.詩編37:28.コリント第一15:58)。
詩編50編1節~11節には次のように記されています。
アサフの調べ。
「神たる者、神、エホバご自身が話された。
そして地に呼びかけられる。
日の昇る所から日の沈む所に至るまで。
2 美しさの極みであるシオンから、
神ご自身が輝き出られた。
3 わたしたちの神は来られる。
そして黙しておられるはずはない。
そのみ前では火がむさぼり食い、
その周囲は非常に激しいあらしとなった。
4 神は上なる天と、地とに呼びかけられる。
ご自分の民に裁きを執行するためである。
5 「わたしの忠節な者たちを
わたしのもとに集めよ。
犠牲をもってわたしの契約を
結ぶ者たちを」。
6 そして、天は神の義を告げる。
神ご自身が裁き主だからである。
7 「わたしの民よ、聴け。わたしは話そう。
イスラエルよ、わたしはあなたを
責める証しをしょう。
わたしは神、あなたの神(エホバ)である。
8 わたしはあなたの犠牲に関して、
また、絶えずわたしの前にある、
その全焼燔の捧げ物に関して
あなたを戒めるのではない。
9 わたしはあなたの家から雄牛を、
あなたの囲いから雄やぎを
取り出しはしない。
10 森林の野生動物はどれも
わたしのものだからである。
千の山の上の獣も。
11 わたしは山々にいる翼のある生き物を
皆よく知っており、
原野の動物の群れも
わたしと共にいる」(詩編50:1~11)。
上記の詩編50編の霊感を受けた作者は、アサフと記されています。アサフはレビ人によって主要な歌うたい、ならびにシンバルの演奏者として任命され、契約の箱がオベデ・エドムの家から「ダビデの都市」に運ばれた時、その契約の箱に付いて行きました(歴代第一15:17,19,25~29)。その後アサフは演奏と歌を指揮しながら、へマンやエタンと共に幕屋の前で奉仕しました(歴代第一6:31~44)。
エホバ神はご自分の民に裁きを執行することが記されています。契約下にあったイスラエル国民は、遣わされたイエスを退けたゆえに、エホバ神との契約を破棄され、西暦70年に滅びに至りました。さらに、この事物の体制の裁きは間もなく執行されます(マタイ24:3~14)。大いなるバビロンである、大娼婦の偽りの宗教の帝国がエホバ神に依って裁かれ、滅びに至ります。次いでこの事物の体制が終わりを迎えます(啓示17:1~6;18章~19:21)。その後は、度々紹介していますが、間もなく、この地上は義の宿り楽園に回復されるのです(ペテロ第二3:10~13)。エホバ神は「全地を治める至高者」ゆえに(詩編83:18)、神たるエホバ神ご自身が、神の王国の王のイエスを用いて裁きを執行されるのです。そのため、現在エホバ神は世界中の人々に、イエスを通して指示され「神の王国の良いたより」を聞くように促しておられます(マタイ24:14.ルカ4:43;8:1)。
さらに、言うまでもなく、エホバの被造物はすべて「エホバのもの」なのです(詩編50:10)。
コスモスを 揺らし一両 列車行く 今日の一句
宇和島駅前通りの「シュロウ並木」
- 丸山公園の方を見た風景 -