曜日のない暮らし

日々の暮らしにあるささやかで素晴らしい瞬間
暮らしと心を癒してくれる生き物たち
山本弘三の写真を中心にした日記帳

リュウキュウアサギマダラは南の島へ

2021年10月23日 | 日記

今日の花

白椿   椿の花がちらほら咲き始めました。白い椿の方が早く咲き始めるようです。赤い椿はまだほんの少し。

 


 世間では旅をするアサギマダラのことがテレビや新聞で報道され、この頃多くの人が一目見ようと満開のフジバカマ園に訪れます。今日は天気も良く駐車場には入りきれないほどの車がやって来ました。10月の初めから毎日毎日アサギマダラを見ている私なんかもう飽き気味ですが、今年初めてアサギマダラを見たという観光の方々は感激の声をあげられていました。


このように公園の一部や休耕田にフジバカマ園を作りたくさんのアサギマダラを一か所に集め花と蝶の両方を楽しむやり方がいま全国各地で行われているようです。アサギマダラにとってフジバカマの蜜は絶好のご馳走ですから、野山で苦労していろんな花の蜜を探すよりフジバカマ園ができたことは大変楽ができることになったわけですね。人間が秋のひと時を楽しむためにフジバカマ園を作ったことは自然のアサギマダラの旅するコースを変えたり、植栽されたフジバカマの花の時期に旅する時期を合わせたりするようになるかもしれませんが、これは人とアサギマダラの両方にプラスになっているのでしょうか。人という生き物は何事にも飽きやすいものですからフジバカマ園を作ることにもじきに飽きてくるかもしれません。そうなるとまた元の自然に戻りアサギマダラの旅は一人旅に戻るのかもしれませんね。

アサギマダラの仲間の蝶でリュウキュウアサギマダラと言う蝶がいます。このチョウは南の島々などに住み大きな季節移動はしませんので九州や本州ではめったに見られません。アサギマダラにかなり近い蝶なので比較実験のために毎年少しづつ飼育しています。今年は9月の産卵が多かったのか10月半ばに30数頭のリュウキュウアサギマダラが生まれました。アサギマダラなら飼育小屋から出してやれば自分の力で南の島々へ飛んでゆきますが、リュウキュウアサギマダラにはそのような習性がありませんので外に放っても私の家の周りにいてやがて冬の寒さがやって来てみんな死んでしまいます。
そこで屋久島の友達の所へ宅急便で蝶たちを送って外に放っていただくことにしました。もともとこのチョウたちの祖先は沖縄から宅急便で送られてきたものですから、子孫のこのチョウたちはまた宅急便で帰ってゆくことになったのです。昨日の夕方便で送りだした蝶たちは今日の夕方みんな無事に着いたとのメールがありました。少しほっとしています。

 


リュウキュウアサギマダラ

 

夜は集団でかたまって寝ます。

寝る準備

 

夜にそっと近づいてフラッシュで撮りました。

 

明日には屋久島の空を飛んでいることでしょう。

 


おまけに秋の空と雲

夏の雲冬の雲より秋の雲