石見神楽は島根県の石見地方がそのルーツであり、私たちが子供のころは年に数回祭りの日などを中心に披露されたもので特別なものでした。
中には大元神楽と言って5年に一度しか披露されないものもありました。
その神楽ですが、広島県の中国山地あたりの人が石見地方に習いに行き持ち帰って各地方に広がりました。
この時も石見神楽の名で演じられてきましたが、その内演目も独自のものが出来たりもはや石見神楽とは言わず「芸北神楽」を名乗り始めました。
更にさらに演目のテンポもすっかり独自のものになって発展してきています。
最近ではその地方の名をつけた神楽になって、「安芸高田神楽」「千代田神楽」「スーパー神楽」など横文字まで出来ています。
文化の発展過程ですから容認しなければならないのでしょうが、神楽の原点「神様への感謝の奉納」だけは失って欲しくないものです。
ここの地方ではチュピコム(広島のケーブルTV)で毎日朝早くから流されており、一日数回演目を見る様になりました。もはやショーでしかなくなってきました。