観察館日記

藤前干潟の庄内川河口部にある名古屋市野鳥観察館の日記帳です。

カワウの狂騒の果てに

2025-02-02 18:03:16 | 冬の藤前干潟

藤前干潟

今日の満潮時間 8時41分 潮位239cm

今日の干潮時間14時36分 潮位 59cm

 

本日、2月2日は節分、そして世界湿地の日です。

今朝は雨が降り、日曜日にも関わらず、稲永公園は静かでした。

開館時はちょうど満潮を過ぎたばかりで、干潟がなく、野鳥たちの動きも少なめだったのですが、、、。

11時近く、雨もあがった頃、カワウの大群が野鳥観察館前の庄内川にやってきました。

いつも通り追い込み漁をしているんだな、すごい数のカワウだなと思いながら最初は観察していたのですが、しばらくして今日はなんだか様子が違うことに気付きました。

カワウがボラをあちこちで、ここそこで、そこら中で次々と食べていたのです。

しかも捕らえているボラがどれもとても大きい。

大きい獲物に興奮したのか、カワウたちはボラを奪い合っていました。

大きなボラを全身を使って持ち上げて、大きな口を開けて一気に飲み込むカワウ。

ここでも、あっちでも、こっちでも、こんな光景が見られていました。

ボラが大きいので、喉や首がとても太く広がっています。

 

ボラを勢いで飲み込んだのは良いものの、ボラが大きすぎてしばらく動けないようで、尾を口から出して首を伸ばしたまま動かない苦しそうなカワウもあちこちで見られました。

しかし、こんな大きな魚を次々と捕まえられるのはどうしてだろう?と思いましたが、よくよく見ると浮いた魚が数匹流れていました。

恐らくは貧酸素水塊が発生するなどして、その影響で大量のボラが酸欠で弱ったり死んだりしていた可能性があるのではないかと思います。

干潟の中にすむ生きものたちについても心配です。

そして、カワウたちが激しい食事を終えて去った後、水面に浮いて流されていくカワウが・・・。

口には魚をくわえたままでした。

ボラが大きすぎて、飲み込んだものの吐き出せず、窒息して死んでしまったのではないかと思います。

一昨年、同じようにボラをくわえたまま死んでいるカワウが庄内川河口でみつかったのですが、その際はカワウが小さな個体だったのでボラを飲み込む前から弱っていたりしたのかと思いましたが、

今日は4羽のカワウ(しかも繁殖羽の成鳥)が死亡してしまって流れていくのを見たので、こういうこと(カワウが大きすぎる魚を飲み込んでしまうこと)はたまにあるのかもしれません。

しかし、こういうこともあるのだと、ただただ驚きの気持ちでいっぱいです。

 

なお、お昼を過ぎて、干潟が大きく出た際に、ボラが干潟の上に打ちあがっていたので、サイズをはかってみました。

このボラは40cmほどでした。

 

昨日観察できた主な野鳥 ハジロカイツブリ11、カンムリカイツブリ42、カワウ46、ダイサギ1、コサギ2、アオサギ22、マガモ53、カルガモ63、ヒドリガモ12、トモエガモ21、オナガガモ1067、キンクロハジロ18、スズガモ880、ホオジロガモ3、ミサゴ8、トビ1、シロチドリ10、ダイゼン3、ケリ2、ハマシギ1,017、コアオアシシギ1、アオアシシギ2、ダイシャクシギ2、ユリカモメ10、セグロカモメ4、カモメ5、ズグロカモメ27

キジバト、カワラヒワ、ヒヨドリ、メジロ、ジョウビタキ、ハシボソガラス、ハシブトガラス

 

今日観察できた主な野鳥 ハジロカイツブリ16、カンムリカイツブリ12+、カワウ4,000+、ダイサギ1、コサギ1、アオサギ17、マガモ30、カルガモ52、コガモ35、オカヨシガモ14、ヒドリガモ34、トモエガモ66、オナガガモ1158、ハシビロガモ2、ホシハジロ14、キンクロハジロ76、スズガモ344、ホオジロガモ2、ミサゴ7、トビ5、シロチドリ18、ダイゼン47、ハマシギ1,105、コアオアシシギ3、アオアシシギ2、イソシギ6、ダイシャクシギ2、ユリカモメ26、セグロカモメ4、オオセグロカモメ1、カモメ4、ズグロカモメ47

キジバト、カワラヒワ、ムクドリ、ヒヨドリ、ジョウビタキ、ハクセキレイ、ハシボソガラス

 

※明日(月曜日)は休館日です。

明後日の満潮時間 9時38分 潮位222cm

明後日の干潮時間16時04分 潮位 60cm

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