名古屋市野鳥観察館は、新型コロナウイルス感染拡大防止の対策をして開館しています。
来館時には、マスクの着用等のご協力をお願いします。
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藤前干潟
今日の満潮時間 5時26分 潮位233cm
今日の干潮時間11時23分 潮位 67cm
昨日から来週の月曜日まで大潮で、干潮時の潮位の低い日が続きます。
冬場の高い潮位に比べ、春になり段々と最大干潮時間の潮位が低くなり干潟が広く広がります。
ただ、大潮で干満の差が大きくなって干潮時の潮位は低くなりますが、満潮時間の潮位は普段よりも高くなります。
中潮だと満潮時間から2時間もすれば干潟が姿を現しますが、大潮の日は満潮時間の潮位も高いので干潟が干出する時間が遅くなります。
今日は引き始めた水際でコチドリが干潟が干出するのを待っていました。
冬場は地味だったカンムリカイツブリも綺麗な夏羽へと換羽しています。
あちらこちらでディスプレーを行っている姿が観察できました。
一番最初に、干潟が現れる導流堤に集まったカモメの仲間やハマシギ達を見ていると、導流堤の上を歩くタヌキを見つけました。
最初、左のタヌキが1匹で現れ、立ち止まって上流を見つめて待っている様子でした。暫くするともう1匹が上流から現れました。
2匹は再び上流を見つめ立ち止まっています。
2匹のタヌキが待っていると、5分ぐらい遅れてもう1匹。
今日は3匹のタヌキを観察できました。導流堤で観察されるタヌキの家族は疥癬にも感染せず、全頭がきれいな個体です。
導流堤に集まっていたハマシギの群れの一部が、左岸の干潟にも飛来して来ました。
我先にと干潟の水際に降り立ちます。
ハマシギと一緒にハジロコチドリが2羽飛来しました。
数が少なくなった成鳥夏羽のズグロカモメは導流堤から離れず、左岸では観察できませんでしたが、頭が黒くなった夏羽のユリカモメが増えてきました。
黒い嘴のズグロカモメと違って赤い嘴が目立ちます。
そして、昨日の記事でそろそろ飛来すると紹介したオオソリハシシギ。
本当なら先週ぐらいの今季初飛来を予想していましたが、今日やっと飛来しました。
左岸から2kmほど下流の河口部の干潟を見ていたら、ダイゼンの群れと一緒に2羽のオオソリハシシギを確認しました。
他の地域からは飛来したとの声を聞いて、少し焦っていましたが1週間遅れとなりました。
まだまだ渡って来たばかりなので、近くで観察できるようになるにはもう少し先になるでしょう。
例年、オオソリハシシギの次に飛来するシギ・チドリはホウロクシギです。
例年なら今日ぐらいにホウロクシギが飛来してるはずなので、明日くらいの飛来に期待しています。
そして、今日は今年度最後の渡り鳥調査隊を開催しました。
強風の昨日とは違って、今日の午前中は大変に穏やかで、屋外でゆっくりと野鳥観察を楽しむことができました。
護岸近くにいるカンムリカイツブリ、スズガモ、オオバンなどをじっくり見てもらえましたし、
夏羽への換羽が今まさに進んでいるユリカモメについては、頭の色が白色から黒色(チョコレート色)に変遷途中の様々な段階の個体を見ることができました。
今日の渡り鳥調査隊で観察や、カウントすることのできた野鳥を振り返ったところ、今日は24種を確認できました。
参加いただいたみなさん、ありがとうございました。
来年度も毎月1回、土曜日に渡り鳥調査隊を開催します。
季節ごとに見られる鳥は変わります。
1回だけではなく、数回参加してもらえると、変化がわかっておもしろいと思います。
来年度も渡り鳥調査隊をよろしくお願いします。→詳細はこちら(PDF)をご覧ください。
今日の渡り鳥調査隊等で観察できた主な野鳥 ハジロカイツブリ2、カンムリカイツブリ188、カワウ38、ダイサギ1、コサギ22、マガモ2、カルガモ6、コガモ19、ヒドリガモ6、オカヨシガモ2、キンクロハジロ35、スズガモ633、オオバン6、ミサゴ3、トビ2、ハジロコチドリ2、コチドリ1、ダイゼン32、キョウジョシギ1、ハマシギ1,360、アオアシシギ2、イソシギ3、オオソリハシシギ2、ダイシャクシギ1、ユリカモメ275、セグロカモメ4、オオセグロカモメ1、カモメ17、ズグロカモメ14、ハクセキレイ1、セグロセキレイ1、スズメ8、カワラヒワ5、ハシボソガラス3、シジュウカラ、ヤマガラ、メジロ
他 タヌキ3
(※イベント前後にスタッフが確認したものも含んでいます。)
明日の満潮時間 5時57分 潮位244cm
明日の干潮時間11時58分 潮位 46cm