観察館日記

藤前干潟の庄内川河口部にある名古屋市野鳥観察館の日記帳です。

秋の野鳥イベント1日目を実施しました。

2019-09-15 18:00:05 | 秋の藤前干潟

藤前干潟

今日の満潮時間 6時16分 潮位248cm

今日の干潮時間12時37分 潮位 54cm

 

天気予報通り再び残暑がやって来て、本日はとても暑い日になりました。

今日は、12時過ぎの干潮時間で、干潟が干出し始めるのが観察館の開館時間(9時)よりも遅くなりました。

シギ・チドリのキレイな写真は堤防の上に多く集まったカメラマンに任せて、今日も開館前のシマアジ観察です。

シマアジを探す前に、導流堤をスコープで上流から下流へと休息するシギ・チドリやサギ類を探すと、導流堤の上をタヌキの親子4頭が歩いていました。堤防下のカルガモやサギ等は気づいているはずなのに飛び立つ事も無く、平然としている事に驚きました。
タヌキ4頭ともダニが原因の疥癬には感染していないようでキレイな毛並みでした。

今日は、コガモの飛来数が予想より少なくて、スコープでさっと覗いただけでシマアジが見つかりました。

目が慣れてきたのか、昨日までよりも多くのシマアジが確認できます。

昨日までは分からなかった(もしくは、いなかった)シマアジだけの群れ(↑)もありました。

陽が高くなるとシマアジの群れは散ってしまいましたが、15羽のシマアジの群れが見られました。

(↑の写真は5羽しか写っていないですが。♂の頭部は♀に比べて平らです。)

眉斑がはっきりしていると見つけやすいのですが、はっきりしない若い個体は識別しづらいです。

実際の観察では飛翔時の状態は識別しづらいですが、写真で見ると翼上面の白い翼帯と白い翼後縁が2本平行に伸びているのがシマアジ、翼帯が徐々に細くなっているのがコガモと分かります。
(写真↑:左よりコガモ、シマアジ、シマアジ、下コガモ)

シマアジに比べコガモは嘴が短いことも分かります。

(写真↑:上からシマアジ・シマアジ・コガモ)

 

干潟が広がり始めるとトウネンの群れが飛来しました。

トウネンの少し大きな群れには、キリアイの姿も観察できました。トウネンと一緒に飛翔していても大きなキリアイの姿が良くわかります。

 

そして、今日は秋の野鳥イベント1日目を実施しました。

午前中には探鳥会、午後には野鳥のおはなしを開催しました。

暑い中でしたが、参加いただいたみなさま、ありがとうございました。

探鳥会の様子↑。日差しが刺さるようだったので、主に木陰から川や干潟の鳥を観察。

だんだんと干潟が出てくる中、カワウ、サギの仲間、カモの仲間、ミサゴ、オグロシギ、ダイゼン、トウネン、ホウロクシギ、ウミネコなどを観察できました。特にこの時期ならではのオグロシギ(5羽)を比較的近くで観察してもらえて良かったと思っています。

見られた鳥の確認と解説(鳥合わせ)↑。 

今日の探鳥会では20種類の野鳥を観察してもらうことができました。

こちらは午後からの野鳥のおはなし「フィルム写真で見る野鳥」の様子↑。

フィルムを投影する機械は、今どきのプロジェクターと違って光が弱いので、室内をかなり暗くしないと投影画像が見られません。さらに機械の音が大きいので、マイクを使って解説しました。

春の愛鳥週間イベントに引き続いて、昭和と平成の時代に撮影されたフィルム写真を紹介することで、かつての藤前干潟およびその周辺の野鳥およびその生息環境を知ってもらうことを目的として実施した野鳥のおはなし「フィルム写真で見る野鳥」。

春は藤前干潟のシギ・チドリをメインに紹介しましたが、今回は猛禽類をメインに紹介しました。

かつて、藤前干潟周辺で繁殖していたチュウヒの姿や、名古屋市内の公園で観察されていたフクロウの仲間などの写真も紹介させていただきました。

 

さて、明日は秋の野鳥イベント2日目を開催します。

 明日のメインイベントは、野鳥ミニ講座「鳥のミニリースを作ろう」です。

紙紐のリースの土台に、好きな鳥、花、葉っぱなどのパーツをホットボンドで貼り、みなさんのオリジナルの鳥のミニリースを作ります。こちらは作成見本↓。

ホットボンドを使用するので、小学生以下のお子さんは保護者の方とご参加ください。

※「鳥のミニリースのワークショップ」を行った、6月の全国植樹祭サテライト会場の様子はこちらです。→2019年6月1日の日記2019年6月4日の日記

 

秋のシギ・チドリもまだまだ観察できるはずです。

ご参加お待ちしています。

詳細はこちら(PDF)をご覧ください。 

 

 

今日の探鳥会等で観察できた主な野鳥 カワウ3,200、ダイサギ41、コサギ6、カラシラサギ1、アオサギ39、マガモ40、カルガモ400、コガモ51、シマアジ15、オナガガモ6、キンクロハジロ1、スズガモ7、ミサゴ9、メダイチドリ4、オオメダイチドリ1、ダイゼン23、トウネン111、ハマシギ18、キリアイ2、オバシギ26、アオアシシギ19、ソリハシシギ9、オグロシギ10、オオソリハシシギ8、ウミネコ190、オオセグロカモメ1 

※探鳥会前後に確認したものも含んでいます。

※今日はイベントを実施したため、正確なカウントは出来ませんでした。トウネン・ハマシギ等はカウント漏れがあります。

 

明日も大潮で大きく干潟が広がります。干潟は今日よりも干出が遅く10時前位から引き始めます。 

今日も多くのカメラマンが来たようですが、暑さの為か早々に撮影を終える人が多かったです。
明日も35度を超える残暑になるようです。干潟が広がり始める頃には左岸周辺は日陰も有りません。
暑さに十分注意してお出かけください。

◆◆◆野鳥撮影・観察の際のお願い◆◆◆

 ・稲永公園や堤防の歩道・階段は、一般の方も通行しますので、三脚や椅子などは周りに配慮して設置・使用いただきますようお願いいたします。  又、リュックや手荷物等を置く場合は、一般の方の通行の邪魔にならない場所に置いて必ず通路を確保してください。

 ・庄内川左岸の堤防上の道路に車を停めることは危険ですし、迷惑となります。一時的であっても駐車はご遠慮ください。

・最近は平日にも多くの方が野鳥撮影に訪れています。野鳥、周辺の人や環境への配慮をよりしていただければ幸いです。 

明日の満潮時間 6時49分 潮位249cm

明日の干潮時間13時03分 潮位 60cm

 

9月17日(火)・18日(水)は野鳥観察館の休館日です。

17日火曜日の満潮時間 7時22分 潮位246cm

17日火曜日の干潮時間13時28分 潮位 69cm

18日水曜日の満潮時間 7時57分 潮位240cm

18日水曜日の干潮時間13時54分 潮位 82cm

19日木曜日の満潮時間 8時35分 潮位230cm

19日木曜日の干潮時間14時21分 潮位 97cm


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