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台風15号の感想 その2

久しぶりに台風が自分の住む地域に来たように思う。
今回の台風15号は雨もだけれども特に風が強かったと思う。

ここで思い出したのが以前、気象予報士試験の勉強をしていた時に学んだ、
危険半円、可航半円。

台風や温帯低気圧は北半球では反時計回りに風が吹く。
台風の右側では南風、左側では北風が吹く。

今回の台風15号は僕の住む千葉県では台風の右側になった。
そこで南風が強く吹いたのだが、この台風自身の風の他に、
台風は速い速度で北方向へ移動した。
そこで台風自身の風が吹いている空気のところに
台風が北へ移動するので、移動する台風が流される速度も北へ流れる風に加わることになる。

もし台風が時速40Kmで北へ移動していると、
北へおおよそ10メートル毎秒で流されている計算になる。

そこで今回の場合台風自身の南風20メートル毎秒に、
台風が流されていることによる南風10メートル毎秒が加わり、
南風が30メートル毎秒の強風になった。

そこで台風の右側でより強い風となる。
一方、台風の左側では台風自身の吹く風は反時計回りの北風となる。
ところが台風が移動するのに伴う風が南風となるので、
北風と南風が打ち消しあい相対的に台風の右側にいる場合よりも台風の左側にいる方が風は弱いことになる。

それで昔の船乗りは台風、強い低気圧に直面してしまった場合、
台風の左側に船の舵を切って、いくらかでも風の弱い方へ避難したという話です。
そこで台風の進行方向右側を危険半円、左側を可航半円と呼んでいたようです。
しかし現在では可航半円でも風が強い場合もあり、
可航半円内なら安全だという誤解を招く恐れもあるので使われなくなったようです。

この話はコンピューターの計算というよりも、すごく天気図的な話で僕は好きです。
年配の元気象庁予報官の方が昔の話としてちょこっと遠慮がちに話してくれました。
講習会の受講生の中で僕はすごくおもしろい話と感じましたが、
一緒に勉強していた人と話してもピンとこなかったみたいでした。

今日は台風一過の晴れが午前中広がりましたが、午後から上空寒気の流入で雨になった。
昨日の天気予報通りになり、
昨日、今日となかなかおもしろい気象と遊んだ日になりました。
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台風15号の感想 その1

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