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上橋菜穂子さん「香君」を読んでの感想

上橋菜穂子さん「香君」を読んでの感想です。
やわらかいお話で癒されてお友だちのように思って読みました。
でも読み進めて行くとすごい世界観だなと思うように成りました。
大変な内容だけどがぜんおもしろい話に成って来た。どんどん読み進みたく成りました。

人はどこかの時点で成長しなければいけなく成る。
でも僕はもう少し主人公アイシャが周りの人たちとやさしい時を暮らすのを読んでいたかったです。
アイシャは大きな動きに巻き込まれて行く。
でもアイシャには幸せに愛されたという思い出が助けに成った。思い出の力はすごいのだな。

大きな流れでいろいろな人がそれぞれの利害関係で動いているのが描かれて行く。人はそれぞれの思いで動く。
大きな世界観を感じました。それは人間社会だけでなくて動物も植物もみんなそれぞれの思惑で動いているのだなと分かりました。そしてそれらを大局的に見れたらいいなと思いました。
そしてそれぞれの人が自分の言いたい事を言っている中で、みんなが平等、対等な「場」を作ろうとする主人公たち。
僕は思わずここで「場」の話が出るか。僕の学んでいる当事者研究ではないか。と驚きました。
最終的に対等な「場」を作ろうとした物語だったなと思いました。そんなスケールの大きくてそして優しいお話でした。
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