落ちている片手袋を誰かが拾い上げて生まれる介入型。やはり季節は冬場、素材は毛糸や革の手袋である事が殆どです。
「誰かが拾い上げる」という事は、そうさせてしまうくらいの“重み”が毛糸や革の手袋にある訳で。安価に替えの利く軍手やゴム手袋は普通拾われないですよね。
ところが「何が“重み”を持つか?」というのは、場所によって変わってくるようなのです。
毎度おなじみ、片手袋の聖地築地。河岸の男達が毎朝忙しく働き、東京の食を支えているこの場所では、毛糸や革の手袋よりも軍手やゴム手袋の方が“重み”を持つのです。
それが証拠に、築地では軍手やゴム手袋の介入型をよく見るんです。
何しろ大事な商売道具ですからね。拾い上げた人もおそらく河岸の人でしょうから、その“重み”が分かるんでしょうね。
「大切なもの、重要なもの、重みを持つものは、場所や状況や人によって違う」。そんな事まで片手袋は教えてくれます。
P.S 今日の深夜、タモリ倶楽部の落楽マニア二週目が放送されます。先週に引き続き、僕も少し出演してますのでよろしくお願いします!