かたてブログ

片手袋研究家、石井公二による研究活動報告。

『銭湯モード』

2016-02-17 23:38:51 | 写真

先月でしたかね?近所の銭湯でリンゴ湯をやるってんで、夜中に出掛けたのです。

リンゴの甘酸っぱい匂いが広がる浴場。ピリリと熱い湯にやせ我慢。風呂上りは勿論瓶の牛乳。最高の贅沢でしたわ。

心地よく銭湯を後にして裏の自転車置き場に行くと、“介入型フェンス系片手袋”。

Img_0522

ところが真っ暗で全然撮れない。

Img_0521

滅多に使わないフラッシュを焚いてみたら、なんか素っ気ない写真。

Img_0523

最終奥義、“自転車のLEDライトをスポットライトとして使うの術”を用いたら、なんか怖い写真になってしまいました。

10分ほど試行錯誤したのですが、結局諦めました。それでね、この時1月じゃないですか?夜中じゃないですか?風呂上りじゃないですか?引いたよね、風邪。無駄になったよね、リンゴ湯。

片手袋、forever…。


メディアの中の片手袋~『キャロル』~

2016-02-16 20:36:17 | 番外

『キャロル』という映画を見てきました。

Cwjigpfweaapfcp

1952年、ニューヨーク。高級百貨店でアルバイトをするテレーズは、クリスマスで賑わう売り場で、そのひとを見た。鮮やかな金髪。艶めいた赤い唇。真っ白な肌。ゆったりした毛皮のコート。そのひともすぐにテレーズを見た。彼女の名はキャロル。このうえなく美しいそのひとにテレーズは憧れた。しかし、美しさに隠された本当の姿を知ったとき、テレーズの憧れは思いもよらなかった感情へと変わってゆく......。キャロルを演じるのはケイト・ブランシェット、テレーズを演じるのはルーニー・マーラ。いま最も輝いているふたりの女優。ふたりの視線が交わる瞬間、忘れられない愛の名作が誕生した。(公式サイトより)

とても素晴らしい映画だったのですが、まだ公開が始まったばかりですし詳細は省いて片手袋研究家として一言だけ。

本作は手袋を忘れる人がいてそれを届ける人がいる、という何気ない善意から物語が始まります(片手袋ではなく両手袋ですが)。何度も当ブログでも触れてますが、既に1881年の時点でドイツの画家マックス・クリンガーはこの行為を起点とした連作版画を制作しています。

Photo
マックス・クリンガー 『手袋』:行為

マックス・クリンガーの連作版画は、男性が女性の手袋を拾い上げる所から、思いもよらぬ物語が展開します。『キャロル』も同じ行為を起点として人間の繊細な心の動きを描写していきます。冗談のようですが、片手袋から様々な物語を想起してしまうのは僕だけではないのです。

さて、逆に手袋を忘れる事で物語を終える作品もあります。それはスピルバーグ監督の2012年作、『リンカーン』。この映画については、既に公開当時当ブログでも触れました。 その時は公開されたばかりで書かなかったのですが、実はあの映画はリンカーンが手袋を忘れる(置いていく)シーンで終わるんですよね。

『リンカーン』が何故手袋を置いていくシーンで終わるのか、解釈は色々あるようです。単純にリンカーンが物忘れの激しい人だったからとか、正装時に手袋をするような堅苦しさが嫌いだったとか。

でも僕は、町で落ちている手袋を見ると思わず拾ってしまうように、リンカーンの置いていった物を今の時代に皆が拾い上げなくては、というスピルバーグの意思かな?と強引に解釈しております。

Photo_2

それでは、『キャロル』は何故忘れられた手袋を届ける所から始まるのでしょうか?

それはキャロルが忘れた(忘れようとしていた)ものを、テレーズが再びキャロルのもとへ送り届ける(思い出させる)という事だと思うのです。果たしてキャロルの忘れたものとは何なのか?それこそ映画のテーマそのものなので、是非ご覧になって下さい!

以上、片手袋研究家目線の感想でした。


『投稿頂きました!第41回』

2016-02-15 20:22:10 | 投稿

【投稿者名】
T様(本名掲載確認しておらず、イニシャルで失礼致します)

Img_20160207_143508_2

【発見日時】
不明

【発見場所】
静岡県浜松市東区天王町

【発見した感想】
近くにイオンショッピングセンター市野あります。交差点の歩行者信号機にかかっていました。

※管理人から一言
ありがとうございます!信号機のボタンの上には色んな落し物が置かれてるんですよね。

17

それにしても投稿して頂いた写真。信号機の場所で赤と青の配色の片手袋なんて、凄いですよね。

~~~~~~~~~~~~~~
【投稿者名】
大伴晶司様

Img_1357 ②Img_1361


Img_1364 ④Img_1372_2

【発見日時】
①2016/2/6
②2016/2/8
③2016/2/10
④2016/2/10

【発見場所】
①日本橋郵便局 〒103-0027 東京都中央区 日本橋1−18−1
②駒形橋 台東区側橋詰 都営浅草線浅草駅A2出口付近
③ROX 3G 3階男性便所 台東区浅草1-25-15
④ローソン 台東浅草新仲見世通店の前 台東区浅草1-23-9

【発見した感想】
①本局前の立派なポスト上に残された手袋は銅像たちに見守られながらひっそりと歩道に向い主人を待っているようです。
②橋詰の台座部分に残された女性物と思しき手首にファー付きの黒い手袋。灯りに吸い寄せられた黒い毛虫のようでもありました。
③両手です。手袋をはめ忘れるほど慌てて用を済ませたのでしょうか。チャックも忘れていないか心配です。
④自分の窓は閉めたのを確認して新仲見世に降り立ったら、すぐまた目に留まりました。

※管理人から一言
絶好調ですね!片手袋は一度見付けてしまうと、町中に存在している事に気付いてしまうんですよね。片手袋が増えたのではなく、片手袋は常に存在していた、という事なのです。
~~~~~~~~~~~~~~

【投稿者名】
親戚Kさん

Dsc02984

【発見日時】
2016/2/7

【発見場所】
内幸町三田線エレベーター降りたところ

【発見した感想】
片手袋良く見るけれどカメラを持っていなかったり、急いでいたりで撮れませんでした。
それに撮影していて変な目で見られても困るので・・・・今日は誰も居なかったので撮って見ました。

※管理人から一言
こうして親戚まで周りの視線を気にしながらも送ってくれるんだから有難いですよ。

~~~~~~~~~~~~~~
【投稿者名】
神戸Kさん

Img_0845 Img_0846

※管理人から一言
神戸の知り合いからも送って頂きました。片手袋だけ見ると、東京なのか神戸なのか、区別がつきませんね。つまり、日本中、同じような状況で片手袋は日々落とされ、拾われているんですね。
~~~~~~~~~~~~~~
この他にもTwitterの「#片手袋」で投稿頂いています!

引き続きメールでの投稿は、

【投稿者名】※ブログに掲載可能なもの。ペンネーム可。
【発見日時】
【発見場所】
【発見した感想】

と写真を添付して、

katateblog@gmail.com

までお送りくださいませ!


『歌舞伎町の王』

2016-02-13 22:24:06 | 写真

2

深夜に映画を見に行くことが多いのですが、この時期はその際にもれなく片手袋と出会いますね。

こちらは歌舞伎町で出会った男性用片手袋。場所柄、立ち止まって写真を撮るだけで少しドキドキします。

片手袋の横には缶コーヒー、BOSSの空き缶が。この片手袋が歌舞伎町の王の落し物である事を暗示しているのかもしれません。