DVDを5本借りてきて、早送
りなしで一気に観た。
『巌流島』
まあ珍説ではあるけれども、
楽しめる。
中盤までのタラ~とした展開
が眠くなるが。
本木モックンの演技力が秀逸。
小倉藩士の剣客に吉本という
侍が出てくる(笑
『決断の45口径』
鉄道敷設のために強引な地上
げをする業者が土地所有者の
開拓民を虐殺し、それに対し
て抵抗して立ち上がるフロン
ティア魂。
西部開拓時代に実際によくあ
った光景で、日本の三里塚み
たいなもの。
暴力で人を圧しようとするな
らば、人は暴力によって抵抗
するしかない。
こういう話は物語の絵空事の
中だけでのことではない。現
実の歴史で世界中に多くあっ
たことだ。
『K-20 怪人二十面相・伝』
1946年12月8日、日本は米国
と戦争を回避し、第二次世界
大戦は起きなかった(ヨーロ
ッパ情勢を無視しており、か
なり設定に無理あり)。
日本はそのまま発展を遂げた
が、現代民主主義は到来して
いないので軍警察が強圧的に
人民を統制管理しており、国
民には階級性もそのまま残存
していた。事実上職業の自由
はなく、平民は平民、華族は
華族としか婚姻できなかった。
(日本に敗戦なくば、実際にそ
うなっていた事だろう)
現実の歴史では戦前戦後も法
制上はそのようなことはなか
ったが、事実上は別階級との
婚姻や国民の教育の機会均等
は全く無かった現実がある。
選挙権さえも完全普通選挙が
実行されていないのが戦前ま
での歴史だ。
また、戦前は女性などは法律
的には「無能力者」とされ、
一切の人権も社会的権利も保
障されていなかった。法律的
には人間として認められてい
ないようなものだ。
そんな時代が良い訳がない。
世界史的にみても一部の特権
階級や男性主権の前時代的な
未成熟な国家体制といえる。
この映画で観るべきところは
エンターテイメント性のみな
らず、庶民の暮らしとリアル
な日本の一時期の現実とリン
クする世相背景の描写だろう。
軍警察が使用する車両には
ドイツ語でPOLIZEIと書いて
あり、ナチスも滅んでいない
だろうことを暗に表現してる。
映画作品の中でテンポよく展
開するアクションは軽快で爽
快だが、設定している時代背
景は限りなく暗黒の世である。
『人狼』にみられるような押
井ワールド的ブラックな暗喩
がパラレルワールドとして不
気味に漂う。
『バッド・ガールズ』
ほのぼの頑張れ系。
アカデミー賞作品『許されざ
る者』でもそうだが、ここで
描かれているようなあばずれ
とされながらも健気に生きる
このような娼婦こそが心美し
く思える。娼婦たちを娼婦で
あるがゆえ縛り首にしようと
した宗教団体が「偽善の者た
ち」として描かれており、見
逃せない。
ドリュー・バリモアがとても
かわいい。4人のキャラが立
っており、なかなか見ごたえ
がある。
一番地味だった娼婦が、最後
の場面で凄腕のガンファイト
(これかなりいけてる)を見
せるところが渋い。抜き撃ち
も早いよぉ~。
出てくる銃はかなりこだわり
を見せており、コルトコンバ
ージョンモデル等エンスー派
の期待にも十分応える。
なかなか痛快な鑑賞後に清涼
感をもたらす作品に仕上がっ
ている。
『花のお江戸の釣りバカ日誌』
(よいDVDジャケの画像が
ないのでビデオを流用)
これはですね、実は釣りバカ
シリーズの中で一番良いので
はとさえ思える出来です。
脚本がかなりしっかりしてい
る。見逃せないのが、西田氏
の刀の差し方。
研究してますね~。
それと、庄内藩重役の談義の
際(俳優はすべてシリーズ通
り)の時にビシッと小さ刀を
武士の作法通り差している役
者さんとそうでない俳優がい
て、時代劇に通じているか否
かがすぐにわかる。
中村梅雀さんがとてもよい味
を出しているし、めちゃくち
ゃ演技が巧い。よくあんな表
情の変化ができるなぁ、とい
う感じで感心する。ノリピー
以外は中心を固めるのは本格
派の俳優陣による作りなので
安心して観ることができる。
劇中、日本式フライフィッシ
ングのテンカラでヤマメを釣
るシーンがあるが、ハマちゃ
んはテンカラは巧くない。私
が見る限りでは。水面の叩き
方がちとしどい。
ラストシーンでは宝塚のパロ
ディシーンもあり、黒木瞳主
演に合わせてシャレを利かせ
ている。しかし、黒木瞳、め
っちゃ若く見える。私と同じ
年でこの作品撮影時で38歳だ
が、まったく38歳に見えない。
本当の江戸時代なら38歳なん
て下手したら孫のいるお婆ち
ゃんだもんなぁ。
友人と二人で大笑いしながら
ばかばかしく楽しく観た。
ちなみに、『釣りバカ日誌 5』
には私が映っています。
考えたら昔どれも観たことが
ある作品だったが、正月個人
バラエティーとして鑑賞した
次第。
西部劇を観ていて思うが、自
分が実際に19世紀末期のアメ
リカ西部にいたとしたら、.45
口径を使うだろうか・・・。
.45口径は当時の拳銃弾として
世界最強最大であり、それゆ
えアメリカ人は.45口径という
拳銃口径のみならず「45」と
いう数字に対して特別な思い
があるようだ。ギターの最高
機種の番号等々。
だが、現実の西部だったら・・・。
やはり、ウィンチェスターラ
イフルと弾丸が共用できた.44
口径を私なら選んだだろう。
44-40(.44口径-40グレイン
発射薬)を迷わず選択して
いたと思う。
私のレプリカ・ピースメーカ
ー群のうちの一丁。
これは.45口径-4.75インチ銃
身の無煙火薬時代タイプのレ
プリカ・モデルだ。
プラスティックとは思えない
肌。ヘヴィウェイト樹脂なの
でブルーイング処理によりコ
ルト・ブルーの酸化皮膜を再
現形成できる。
フレームはケースハードゥン
仕上げ。
表面処理により、全体的にこ
のように実銃の金属感に迫る
ことができる。
近くで見ると「これ鋼鉄?」
というような感じにはなって
いる。
ブルーイングはアルミ専用ブ
ルー液を希釈して使用するが、
下地処理が出来の成否を決め
る。
いずれにせよ、手間がかかる
ので、手にとって遊ぶモデル
には私はあまりブルー処理は
していない。
亜鉛合金の金属製モデルガン
ではこのような仕上げにはな
らない。
マットブラックのようになっ
てしまう。
10年ほど前からは、観賞用に
は開発された新素材プラステ
ィックで充分な時代が到来し
た。むしろ亜鉛合金よりもヘ
ヴィウェイト樹脂のほうが仕
上がりがリアルになる。
現在では箱出し新品状態で鑑
賞に値する製品も出ている。
テラテラのオモチャ然とした
真っ黒いプラスティックしか
なかった1970年代には考えら
れなかったことだ。
(黒色金属製トイガンの所有
は銃刀法違反ですので、絶対
にメッキをはがして黒染めし
てはいけません。たとえマジ
ックで塗りたくっても、それ
だけで犯罪となりますのでご
注意を。金属製スライドを使
用したオートタイプのガスハ
ンドガンも厳密には「模造銃」
にあたり違法ですので、ご注
意ください。長物のトイガン
は金属性で黒くともOK)