六ツ門図書館で「菊池一族イラストパネル展」が開催されていました。菊池一族は平安時代後期から室町時代にかけ、450年にわたり肥後国の北部を支配した一大豪族です。全国の菊池姓のルーツでもあります。熊本県菊池市のホームページによると、西郷隆盛は菊池氏の末裔なのだとか。
このパネルは菊池市が制作して菊池氏ゆかりの町を巡回展示しているものです。なぜ久留米かというと、いまの久留米市から小郡市にかけては南北朝時代、菊池武光が南朝方の懐良親王を擁した「筑後川の戦い」の舞台なのです。いまも「宮ノ陣」や「大刀洗」という地名が残っています。
史料などの展示はなく、イラストと説明パネルだけの小規模なものです。お堅いイメージのある行政も当世風のイラストを使うのですね。そういえば以前、まちおこしの一環としてゆるキャラブームがあり、ご当地の自治体が力を入れていました。
こういうイラストはストーリー漫画ではなく、コミックイラストというようです。デザイン専門学校でも学科があるらしく、いま流行りであちこちで見かけます。でも私にはみな同じような顔に見えます。
先日、大型書店をのぞいていたら芥川龍之介、太宰治、中島敦や中原中也などの古典ともいえる著作の文庫本が平積みされていました。しかし表紙カバーはみんなこの手のコミックイラストです。若い人達の本離れがいわれていますが、いまはビジュアル時代になりました。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます