第5位
2017兵庫グランプリ準決勝対こだま会戦
この年は4連覇がかかっていたものの、過去3年のメンバーとは格段に力は落ち、また、こだま会さんの6年生3枚が強力だったので、年末から頭を悩ませ、正直、こだま会さんに勝つことしか考えていなかった。
自分の中で、強いメンバーを全国に連れて行くのは当然で、弱いメンバーを全国に連れて行ってなんぼと燃えていた。
勝つ為にはチームワークしかない。
どうやって子供達の意識を高めるか。
練習中、レギュラーの保護者に『邪魔するな!出て行け!』と言い争って、親と指導者は真剣に取り組んでいるという姿を見せたり、また、それがプレッシャーになり過ぎないようにと、気分転換にとレクレーション的な事もたくさんした。
本当、今思えば、劇団『ナカツカ』氏には大変お世話になった。
あと、並びも考えた。こちらの並びが中堅、副将の体重が同じで、大和をどちらに出すかで大きく変わってくるんじゃないかと考えた。
中堅でチームのエース同士が対戦し、もし大和が負けると厳しくなるし、もし、分けても副将で取られる可能性もある。
そして、情報も交錯していた。
大和の副将を読んで、大和に当ててくるんじゃないか・・もしそうなれば・・。
最後の最後まで悩んで、大和を副将にし勝負にかけた。
自分の読みと言うか、勝算は
先鋒 引き分け若しくは優勢負け
次鋒 一本勝ち
中堅 一本負け
副将 一本勝ち
大将 引き分け若しくは優勢勝ち
先鋒、負けても一本負けはしないだろうと思っていたが、まさかの秒殺。
正直、良くて代表戦、90%以上は負けだと思った。
でも、指揮官の顔色は如実に選手に伝わってしまうので平静を装った。
そして、負けた先鋒は、他のメンバーへの影響を考え、顔色を変えずに平静を装っていた。
試合には負けたが、チームの為にの教えを守り、チームワークを果たした。立派だった。
次鋒、一本勝ち。
そして中堅、相手はエース。
一本負けは致し方ないと思っていたが、ボロボロになりながらの指導負け。
二か月間必死で練習をしてきたが、それでも無理だと思っていた相手に一本負けしなかった。
涙が出そうになったが、ボロボロになりながら自分の仕事をする次鋒の姿を見て、緊張していた大和と大将が燃えていた。
大和 一本勝ち
大将 優勢勝ち
この中堅の奮起が勝ち負けを左右した試合だった。
そして、試合後、こだま会の先生方から、
くっそ〜!やられたわ〜!全国頑張ってくれよ!
と声をかけて頂いた。
全国大会への熱い気持ちは同じ。
これほど紙一重の戦いをした後に、簡単にかけれる言葉ではないと今も尊敬してやまない。
ちなみに対戦したこだま会の当時6年生の選手達は、昨年の県新人で3名中2名が優勝し、1人は準優勝。
素晴らしい育成力です。
第5位は、チームワークで予想を覆した子供達の力、そして、試合直後にもかかわらず、相手チームの検討を称える人間的な器を学ばせてくれたこの一戦でした。
ま、長過ぎるので次回からは短くしよ。苦笑