580) がん再発予防における補助化学療法 vs 漢方治療

図:がん組織は氷山の一角であり、水面下にはがんになりやすい体質をいう大きな山が潜んでいる。がん組織を除去しても、体の治癒力を低下させる要因や、がんの発生を促進させる要因が改善されない限り、再びがんが発生(再発)してくる。漢方治療はがんになりやすい体質をターゲットに治療を行なうことによってがんの発生や再発を防ぐ効果を発揮する。

580) がん再発予防における補助化学療法 vs 漢方治療

【抗がん剤は老化を促進し、寿命を短くする】
最初の抗がん剤はナイトロジェンマスタードで、第一次世界大戦に化学兵器として使われたマスタードガスのイオウ原子を窒素に置き換えた化合物です。
DNAをアルキル化することによって核酸の合成を阻害して細胞の増殖を抑えます。白血病や悪性リンパ腫の治療薬として効果を認められましたが、その作用機序から明らかなように細胞分裂を行っている正常細胞も死滅させるため、強い副作用を引き起こします。
その後毒性を弱めたナイトロゲンマスタード誘導体が開発され、シクロフォスファミドメルファランといった抗がん剤が現在も使用されています。これらはアルキル化剤という抗がん剤に分類されています。

ナイトロジェンマスタードが最初にがん患者に使用されたのは1946年です。1950年代以降のがん治療法の研究領域では、「がんはいかなるコストを払っても抹殺すべき」という考えが主流で、「がん細胞を死滅させる細胞毒を見つけて抗がん剤にする」ような研究が重視されました。したがって、細胞毒性の強い抗がん剤が多く開発され、現在も使用されています。
しかし、細胞分裂を阻害して増殖しているがん細胞を死滅させようとする抗がん剤の最大のデメリットは、正常細胞にもダメージを与えて強い副作用を引き起こすことです。骨髄細胞(白血球や赤血球や血小板)や皮膚や消化管粘膜や毛根細胞など絶えず細胞分裂を行っている正常細胞もダメージを受けるため様々な副作用を発症します。
一般的に、正常細胞に毒性の強い抗がん剤は、正常な細胞のDNAやタンパク質や細胞膜にダメージを与えるので、基本的には細胞や組織の老化を促進し、寿命を短くする可能性があります。
二次的に別のがん(2次がん)を発症させるリスクや、免疫機能が傷害されると感染症を引き起こすリスクも高くなります。
抗がん剤治療は組織の老化と発がんを促進し、寿命を短くすることは確かです。大気や水が毒物や発がん物質で汚染しておれば、そこの住民のがん発生率は上昇し、寿命は短くなります。抗がん剤は発がん物質であり、毒物です。
がん細胞の増殖を抑えるために、毒性の強い発がん物質を使うというのは、極めて原始的な治療法であり、いずれは無くなる運命と思います。しかし、そのような治療法が70年以上も続いていることは、医学があまり進歩していないことを示しています。 

【再発予防は抗がん剤しかないと考える西洋医学】
大雑把に言って、がんは一生の間に2人に一人の割で発生します
この事実に対して、西洋医学は「なぜがんが発生するのか」という観点から対策を検討します。つまり、がんの発生を促進するタバコ、環境中の発がん物質、肥満、糖尿病、食事などを同定し、それらを改善することを考えます。
一方、漢方医学では、「なぜ、2人に一人はがんにならなくて済むのか」という観点から検討します。養生法や漢方医学は、病気にならない方法を目指して発展してきました。病気にならないために、体に備わった抵抗力や治癒力を高めることを重視しています。
がんの再発予防においても、西洋医学は「残っているかもしれないがん細胞」をターゲットにしているため、がん細胞を攻撃する抗がん剤治療しか考えません。
一方、漢方医学は、体に備わった治癒力や抵抗力と言った抗がん力を高めて、再発を予防しようと考えます
早期のがんでリンパ節や他の臓器に顕微鏡レベルで転移が無いような状況であれば、がん組織を手術できれいに取りきれれば、理論的には再発は起こりません。
がんが大きかったり、がん細胞の悪性度が高かったり、リンパ節に転移しているようながんだと、手術時に目に見える転移を認めなくても、目に見えないレベルの転移が起こっている確率が高いと言えます。すでに転移が起こっていれば、転移巣が発育して数ヶ月から数年後に再発すると考えられています。
標準治療では、がんが進行していて、すでに目に見えないレベルの転移が存在する確率が高い場合には、手術後に積極的に抗がん剤治療が行われます。こうした目に見えない微小転移が存在すると仮定して行う化学療法を「術後補助化学療法」と呼びます。
この術後補助化学療法は、転移があるかどうか判らない状態で実施するため、実際には転移が無い人にとっては全くメリットはなく、むしろ抗がん剤による副作用や、高価な薬代や、通院や検査による時間的拘束など多くのデメリットがあるという問題を持っています。
胃がんや大腸がんや乳がんなどの固形がんの場合、一般的には抗がん剤でがん細胞を消滅させることは難しいのですが、がんがまだ小さいときは、血管新生を阻害するとがんは成長できず消滅します。抗がん剤は腫瘍血管の新生を阻害する作用があり、目に見えないレベルのがんの場合は、抗がん剤治療によって血管新生阻害による効果が出やすいので、再発予防効果が期待できる可能性が指摘されています。
さらに、腫瘍が小さいほど腫瘍内の抗がん剤耐性細胞は少なく、また薬剤到達性が良好であるため抗がん剤治療の効果が出やすい可能性も指摘されています。
また、手術自体によってがん細胞の増殖や転移が促進される可能性があるので、それを防ぐために術後の抗がん剤治療を行う方が良いという意見もあります。すなわち、手術操作によってがん細胞が血中や腹腔内に散布される可能性、原発巣を切除すると微小転移巣が急激に増大する可能性、手術侵襲により炎症性サイトカインの産生が増加しこれらのサイトカインが残ったがん細胞の増殖を促進する可能性、などが指摘されています(563話参照)。 
しかし、術後補助化学療法を行っているときに、本当にそれが効いているのかどうか判らないというのが問題です。
術後補助化学療法を行って再発しなかった場合、抗がん剤治療が残ったがん細胞を死滅させてくれたのか、そもそもがん細胞は残っていなかったのか、誰にもわかりません。
また、術後補助化学療法を行わずに再発した場合、抗がん剤治療を行っていれば再発しなかったかどうかもわかりません。
つまり、術後補助化学療法の場合には、がんが残っていてもそれを検査で検出することができないので、個々の患者さんレベルでは、今の治療が効いているのか効いていないのかの評価はできないということになります。
この問題を解決するために、術後補助化学療法を行わなかった場合と行った場合の再発率や生存期間を比較する臨床試験が行われることになります。ランダム化二重盲検試験による大規模な臨床試験で有効性が証明されれば、たとえ一部の患者さんにはデメリットしかなくても、患者集団全体でみれば利益があるという根拠から、術後補助化学療法が推奨されることになります。どのような抗がん剤治療が有効か、どのくらいの進行度のがんに対して実施するのが良いか、どのくらいの期間行うのが良いかなどが臨床試験で検討されています。
このような臨床試験の結果、乳がんや大腸がんや胃がんなどで、手術で取りきれたと判断された場合でも、リンパ節転移があるなど進行している場合は術後補助化学療法を行うことの有効性が示唆されてきました。
転移している確率が1割くらいだと、補助化学療法の行うメリットはほとんどありません。何もしなくても再発しない9割の人は、抗がん剤治療によってデメリットしか受けないからです。
しかし、再発のリスクが3〜4割以上だと、補助化学療法によって再発リスクが減少するので、補助化学療法が行われています。
例えば、ステージIIとIIIの胃がんの治癒切除後に1年間のTS-1の補助化学療法が標準治療になっています。手術単独群とTS-1による補助化学療法併用群による臨床試験の結果、5年全生存率は手術単独群で61.1%に対して補助化学療法(TS-1投与)群で71.7%と生存率が10%も高いという結果が出たためです。
しかし問題は、抗がん剤の副作用のデメリットがあることです。前述のように抗がん剤は毒薬であり、寿命は必ず短縮します。
西洋医学は手術後の再発予防は抗がん剤で抑えるしか無いと考えています。しかし、目に見えないレベルの転移があってもすべてが再発するわけではありません。ナチュラルキラー細胞などの免疫細胞が十分に働けば、残っているがん細胞を消滅させることもできます。食事療法や生活習慣の改善などで、再発のリスクを減らすことは可能です。

【「がんの名医」ほど過剰治療をしがち】
がんになれば誰でも、「名医」と言われる医師から治療を受けたいと思います。しかし、「がんの名医」は治療成績優先で患者のQOL(生活の質)は二の次と考えている医師が多いように思います。最近、次のような例を多く経験します。

Kさん(67歳、女性)は右乳房にしこりを感じたので、乳腺疾患専門クリニックで精密検査を受け、乳がんと診断されました。発見した医師から「乳がんの権威」と言われる外科医のいる病院を紹介され、そこで温存術による腫瘍の切除を受けました。
病理検査の結果、大きさは最大径2.5cm、エストロゲン受容体は強陽性でHer2は陰性、がん細胞の悪性度はグレード1、細胞分裂の指標は低値でした。リンパ節転移はなく、リンパ管侵襲と血管侵襲も認めませんでした。
この病理診断の結果から、がん細胞は極めておとなしい性質を示しており、転移している可能性は低いと考えるのが常識的判断です。
ステージIIAの診断で、手術後に放射線治療が行われ、ホルモン療法が開始されました。しかし、その「乳がんの権威」は、さらに放射線治療後にタキソテールによる抗がん剤治療を指示しました。抗がん剤治療による副作用を心配した患者さんは別の医師のセカンドオピニオンを受けました。
別の医師は「抗がん剤治療はやり過ぎ」という意見でしたので、抗がん剤治療を受けない旨を病院側に伝えると、看護師や家族から猛反対されました。「乳がんの権威」が言っていることに従った方が良いというのが、その理由です。
Kさんは断りきれずにタキソテールによる抗がん剤治療を受けました。末梢神経傷害によるしびれや痛みの副作用が強くでて、治療を受けたことを後悔していました。

手術後の抗がん剤治療は、手術時にすでに転移があるという想定で行う治療です。リンパ節転移が多く、がん細胞の悪性度が高く、転移している可能性が50%以上なら、補助化学療法のメリットが少しはあるかもしれません。
しかし、この患者さんの場合、がん細胞の性質は非常に大人しいので、たとえ遠隔臓器に転移があっても、その確率は10%以下と考えるのが常識です。つまり、90%以上の患者さんにとっては、無駄な抗がん剤投与を受けることになります。無駄な抗がん剤治療によって、副作用と費用と寿命短縮と2次がん発生リスク増加というデメリットを受けます。
しかし、その外科医は、たとえ1%でも再発率を減らすことを優先し、患者さんの生活の質(QOL)は考慮せずに、抗がん剤治療を指示したと思います。治療成績を優先し、患者さんの希望やQOLを考慮しない「がんの名医」が多いように思います。
あるいは、病院の収益を増やすために過剰治療を行っているとさえ疑いたくなるような治療のように思います。(多分、この理由の方が正解だと思います)

【西洋医学の標準治療には体を守る手段が乏しい】
「漢方薬は、がんに効かない」と断言する医師が多くいます。
確かに、がん組織の縮小のみを効き目の基準とする立場では、漢方薬はほとんど効果がないと言えます。しかし漢方治療は体力や免疫力を高め、副作用の少ない方法でがんの再発を予防します。
薬草の中には抗がん作用のある成分もあります。実際に、現在使われている抗がん剤の中にも薬草から見つかったものが多くあります。このような抗がん作用のある生薬を多く使えば、がん細胞の増殖を抑えたり、縮小させたりする効果が得られます。
漢方では、体力や抵抗力を維持する上で不足している気血水を補う治療を「補法」と言い、その時に使用する漢方薬を「補剤」と言います。
一方、体に害になっている原因を取り除く治療を「瀉法」と言い、瀉法に使う漢方薬を「瀉剤」といいます。
がんの漢方治療においては、状況や病状によって、補法と瀉法のバランスを考えることが大切です。例えば、がんの発生や再発の予防を目的とする場合には、がん細胞を攻撃する必要はないので、体の免疫力や治癒力を高めて体を守る治療が主体になります。
漢方では、攻める相手が見えない時には、防御力を高めることが基本です。防御を高めれば、敵は攻めて来ない「戦わずして勝つ」という戦略を重視します。
この点が、がん治療後の再発予防において、西洋医学と根本的に異なる点です。
手術後の補助化学療法は、見えない相手に向かって、適当に拳銃を打っているのと似ています。悪人がいれば、その拳銃の玉に当たって死ぬかもしれません。もし、悪人がいなければ、何の効果もありません。むしろ、罪の無い人に流れ玉に当たって死ぬ人が出てきます。
つまり、西洋医学はがん治療において体を守って敵を防ぐという理論や手段を持たないため、むやみに抗がん剤を使うのです
目に見えるがん組織をいくら取り除いても、再発・転移や第2、第3の別のがんが発生するのは、その基盤として体の免疫力や治癒力の低下、慢性炎症の存在、食生活の偏り、ストレスなど、がんの発生や増殖や再発を促進する要因が存在しているからです。
それらの要因を解決しなければ、目に見えるがん組織を除去しても、がんが再発したり別のがんが発生します。
がんは全身病であり、がん組織だけをターゲットにしても再発は防げません。がんが発生したときには、免疫力や抗酸化力などの体の生体防御力の低下、慢性炎症や食事の不摂生や老化やストレスなど、体全体の異常が基盤にあります。組織の血液循環や新陳代謝が低下した状態は組織の治癒力を低下させて、がんが発生しやすい状態になります。胃腸虚弱や栄養素の欠乏もがんに対する抵抗力を低下させます。

がん組織は、「がん体質という氷山」の一角にすぎません(トップの図)。
目に見えるがんを取り除いても、水面下にある「がん体質」という氷山を小さくしなければ、またがん組織が現れてきます。

がん手術後の再発予防法として、西洋医学では「全身に散らばっている(かもしれない)がん細胞を抗がん剤で抑えよう」という考えで、術後補助化学療法が行われます。
一方漢方治療では、「がん細胞が体の中に残っていても、免疫力や治癒力をしっかり保って、がんの増殖を抑えよう」という考え方を基本にします。
水面下の氷山(がん体質)を小さくすれば、水上に出てくる部分(がん組織)も小さくできるという考え方です。

進行がんの抗がん剤治療においても、治癒力を低下させている要因やがんを促進する要因を取り除く治療を併用することがプラスになることは、容易に理解できるはずです。

発がん予防(微小がんの顕在化抑制)や再発予防の目的には、漢方薬治療がある程度の効果を発揮しますが、その根拠の一つは、がん体質を変えることを目標としているからです。

例えば、生薬成分による抗炎症作用やフリーラジカルの消去・産生抑制作用は、発がん過程を抑制する効果があります。補剤は免疫賦活作用によって、がんの顕在化を抑制できると考えられます。
実際に、薬用人参十全大補湯などの生薬・漢方薬による発がん抑制効果が、動物実験や疫学調査で明らかになっています。

漢方薬は様々な効能を持つ複数の生薬の組み合わせであり、それぞれの生薬には多数の成分が含まれています。漢方治療によって気血水の量と巡りを正常化させることは、消化管の働きや、組織の血液循環や新陳代謝を良好にすることができます。
さらに免疫力や抗酸化力を増強するような天然成分の存在は、がん体質を改善する効果の物質的基盤となっています。

がん治療後の食生活の内容が、再発率に影響することが多くの疫学的研究で知られています。例えば、野菜や大豆製品を多く食べると、がんの再発率が低下することが報告されています。
漢方治療は医食同源思想を基本にしており、野菜に近い薬草を複数組み合わせることによって、病気を予防するノウハウを蓄積している点にその有用性があります。単一成分でがん予防効果を得ようとする要素還元主義の西洋医学の研究がことごとく失敗していますが、医食同源思想を基盤とする漢方医学の方法論にも目を向ける必要があるように思います。 

【理論医学には自然治癒力を理解できない落とし穴がある】
今日の学問の主流をなしているのは分析的科学です。17世紀の哲学者のデカルトは、問題を検討するに当たっては、その一つ一つを適当と思われる最も小さな部分に分割するという方法を述べています。この分析的な手法あるいは思考が現在の科学の基盤をなしています。
したがって科学者の多くは、人間の研究を行うときにも、人間を細かく切り刻んで、臓器別あるいは遺伝子レベルの研究を行ってきました。その手法によってコンピューターを使った画像診断や分子生物学を駆使した遺伝子診断などの検査法が発達し、抗生物質や内視鏡手術や遺伝子治療のような画期的な治療が行われるようになりました。
体を臓器や組織や細胞というように要素に分けて考えることを要素還元主義といいます。要素還元主義の方法論では、病気が起こった場合、どの臓器に異常があり、どの細胞のどの物質がおかしくなっているのか、遺伝子のどこに異常があるのかと、原因を分子レベルまで突き止めようとします。
病気の治療においては、機械の故障を修理するような考えを基本にしており、病気の原因を分析追及して、その原因に直接働きかけて病気を治すことを主眼としています。人間の体を機械のように考えたほうが分析しやすいため、現代西洋医学では心と身体を分離させて考える傾向にあります。これを心身二元論といいます。
このような要素還元主義心身二元論からなる機械的生命観(生命を機械に置き換える考え方)を基盤とする西洋医学では、「病気は外からコントロールするもの」という考えが主体になります。
体には病気を自分で治す力(自然治癒力)が備わっているのですが、その自然治癒力に頼らなくても病気を支配できると思い違いをするほど科学と西洋医学が発達してきたので、人類はそれらに頼ることになり、自然治癒力を軽視するようになりました。
現代医学の治療手段のなかには体の治癒力を考えずに行なっていることが少なくありません。例えば、抗がん剤の効き目は目先のがんが小さくなれば、食欲や抵抗力や免疫力の低下は仕方ないと考えています。
それに対して漢方医学は、体に本来備わっている自然治癒力を引き出して治療する方法を、数千年に及ぶ臨床経験の中から見い出してきた医療体系なのです。
機械と生命体の違いは自然に治る力(自然治癒力)を持っているかどうかですが、機械的生命観に支配されているかぎり、西洋医学には体が本来持っている自然治癒力を活用する考えが起こりにくいという本質的な欠点をもっています
この西洋医学の欠点を補うことができるのは、漢方医学が経験医療を基盤にしているからだと思います。(下図)

 

図:科学を基盤とする理論医学(西洋医学)と、経験医療に基づく漢方医学は、考え方や価値観が異なるが、お互いにその欠点や限界を補い合えるととらえることが大切である。

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