410)医療大麻を考える(その1):カンナビジオールの抗がん作用

図:カンナビノイド受容体は7回膜貫通型のGタンパク質共役型受容体でCB1とCB2の2種類がある。CB1は中枢神経系に多く発現し、CB2は免疫細胞に多く発現している。内因性カンナビノイド(アナンダミドなど)はCB1受容体に作用して中枢神経系において様々な神経伝達調節を行っており、記憶・認知、運動制御、食欲調節、報酬系の制御、鎮痛など多岐にわたる生理作用を担っている。大麻草に含まれるΔ9- . . . 本文を読む
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409)カフェインはがん関連線維芽細胞をターゲットにして抗がん作用を示す

図:がん組織ではがん細胞から分泌されるTGF-βなどによって線維芽細胞は活性化されて筋線維芽細胞に変換される。がん組織から分泌されるケモカインは骨髄から間葉系幹細胞を動員してこれも筋線維芽細胞に分化する。筋線維芽細胞はがん関連線維芽細胞とも呼ばれ、増殖因子やケモカインや血管内皮増殖因子(VEGF)、SDF-1(stroma-derived factor-1:ケモカインのCXCL12と同じ . . . 本文を読む
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408)間質細胞をターゲットにするがん治療:膠原病の治療とがん治療の接点

図:植物の種子(seed)が発芽して育つためには畑の土(soil)からの栄養分や土質(生育環境)の条件が重要。栄養分が不足し生育環境が悪ければ、植物は育たない。同様に、がん細胞も間質の炎症細胞(マクロファージなど)や線維芽細胞や血管によって生存や増殖が維持され刺激されている。がん細胞と間質細胞は密接に相互作用を行うことによってがん組織は増大する。したがって、がん治療においてより効果的な抗腫瘍効果を . . . 本文を読む
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407)ケモカイン受容体CXCR4の阻害をターゲットにしたがん治療(その2)

図:がん組織に存在する線維芽細胞(がん関連線維芽細胞)から分泌されるケモカインのCXCL12はがん細胞に発現するケモカイン受容体CXCR4に結合することによって、がん細胞の増殖や浸潤や転移を促進する。がん組織から産生されるCXCL12は骨髄から血管内皮前駆細胞(CXCR4を発現している)をがん組織に動員して腫瘍血管を増生する。高用量の抗がん剤治療はがん細胞のCXCR4の発現を高め、がん関連線維芽細 . . . 本文を読む
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