図:細胞は血中のグルコースを取り入れ、解糖系、TCA回路、電子伝達系と酸化的リン酸化系を経てエネルギーを産生している。がん細胞ではミトコンドリアにおける酸化的リン酸化によるエネルギー産生が低下し、細胞質における嫌気性解糖系を介したエネルギー産生が増加していることが知られている。がん細胞における解糖系酵素を阻害したり、ミトコンドリアを活性化することによってがん細胞にアポトーシス(細胞死)を誘導できる . . . 本文を読む
図:ミカン科のゴシュユ(呉茱萸)の未成熟果実は、体を温める作用や鎮痛作用などの薬効を持ち、漢方薬に使用されます。ゴシュユに含まれるアルカロイドのエボジアミンには抗がん作用があることが報告されています。67)呉茱萸(ごしゅゆ)の抗がん作用生薬の呉茱萸(ごしゅゆ)は、中国原産のミカン科のゴシュユ(呉茱萸)の成熟する少し前の未成熟果実を乾燥したものです。新鮮な果実は服用すると嘔吐を起こすことがあり、1年 . . . 本文を読む
図:田七人参は、抗がん剤によるダメージから心臓や肝臓や血管を保護し、さらに止血作用があるので、抗がん剤による臓器障害や出血傾向の副作用の緩和に有効です。67)田七人参(デンシチニンジン)サポニンの心臓保護作用田七人参(三七人参とも呼ばれる)はウコギ科のサンシチニンジン(Panax notoginseng)の根で、高麗人参の仲間です。古来より「金不換(きんふかん)」とも呼ばれ、金にも換えられないほど . . . 本文を読む
図:抗がん作用のある薬草として中国医学で古くから使用されている半枝蓮(はんしれん)が、米国で行われた臨床試験で転移のある進行乳がんに対して抗腫瘍効果を示す結果が得られた。その記事が雑誌タイム(左図は表紙)にも紹介されている。66)臨床試験で効果が認められた半枝蓮の抗がん作用がんの漢方治療では、抗がん作用を持った多くの薬草が使用されています。そのような抗がん生薬の一つに半枝蓮(はんしれん)という植物 . . . 本文を読む
図:サポニンの例として黄耆(右)に含まれるサポニンの一種のastragaloside IV(左)を示す。サポニンは配糖体の一種で、糖と非糖部(サポゲニン)に分けられる。糖部は水溶性(親水性)であるのに対して非糖部のサポゲニンは水に溶けにくい(疎水性)性質を持つ。この構造によってサポニンは界面活性作用を持ち、水と混ぜて振ると泡立つ。65)サポニンのアジュバント(免疫増強)効果【アジュバントとは】アジ . . . 本文を読む