668)夜間の照明は乳がん患者の予後を悪くし、メラトニンの補充は予後を良くする

図:夜間の暗くなった情報は、視床下部の視交叉上核(①)からいくつかのニューロン連鎖ののち交感神経の上頸神経節(②)に達し,その節後繊維は松果体(③)に分布する。松果体の交感神経から放出されるノルアドレナリンはメラトニン合成に関与する酵素の一つのN‐アセチルトランスフェラーゼの生成を促進し、多量のメラトニンを産生放出する(④)。メラトニンは乳がんの発症を抑制し、治療抵抗性を抑制する作用がある(⑤)。 . . . 本文を読む
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667)抗がん作用を強めるアブラナ科野菜の食べ方

図:ブロッコリーやカリフラワーやキャベツなどのアブラナ科野菜にはグルコシノレートというイオウを含みグルコースが結合した物質が含まれている(①)。グルコシノレートには多数の種類があり、その中のグルコラファニン(②)は、細胞が壊れるとミロシナーゼと反応してスルフォラファンを生成する(③)。別のグルコシノレートのグルコブラシシン(④)も、同様にミロシナーゼによって加水分解してインドール-3-カルビノール . . . 本文を読む
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666)がんのアルカリ療法(その3):重曹(重炭酸ナトリウム)とトリス塩基

図:がん細胞はグルコース(ブドウ糖)の取り込みと解糖系によるグルコース代謝が亢進して乳酸と水素イオン(プロトン、H+)の産生量が増えている(①)。細胞内の酸性化は細胞にとって障害(毒)になるので、細胞はV型ATPアーゼ(vacuolar ATPase:液胞型ATPアーゼ)やモノカルボン酸トランスポーター(MCT)やNa+-H+ 交換輸送体1(Na+-H+ exchanger 1:NHE1)などの仕 . . . 本文を読む
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665)がんのアルカリ療法(その2):COX-2阻害剤セレコキシブは炭酸脱水酵素を阻害する

図:がん組織内では炎症反応が起こり、ホスホリパーゼA2が活性化され(①)、アラキドン酸が生成される(②)。アラキドン酸は炎症刺激によって誘導されるシクロオキシゲナーゼ-2(COX-2)によってプロスタグランジンE2が産生される(③)。プロスタグランジンE2はがん細胞の増殖や浸潤や転移や血管新生を亢進し、アポトーシス(細胞死)に抵抗性にし、がん細胞に対する免疫応答(抗腫瘍免疫)を抑制する(④)。がん . . . 本文を読む
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664)がんのアルカリ療法(その1):プロトンポンプ阻害剤+ジクロロ酢酸ナトリウム

図:がん細胞内では解糖系が亢進して乳酸と水素イオン(プロトン)の産生が亢進している(①)。がん細胞内での酸性化を回避するため、液胞型プロトンATPアーゼ(V-ATPase)などのイオンポンプやトランスポーターなどを使って、プロトン(H+)を細胞外に排出している(②)。その結果、がん組織が酸性化する(③)。がん組織の酸性化はがん細胞の浸潤・転移を促進し、血管新生を誘導し、抗がん剤の効き目を弱め、免疫 . . . 本文を読む
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