図:食品や薬草由来のゲニステインやクルクミンなどの化学予防物質(chemopreventive agents)は、がん細胞のシグナル伝達に作用して、抗がん剤の感受性を高める効果が報告されている。183)抗がん剤の効き目を高める食品や生薬成分
がん予防効果のある成分が、食品や薬草・生薬から数多く見つかっています。例えば、ウコンに含まれるクルクミン、アブラナ科野菜に含まれるスルフォラファン、お茶 . . . 本文を読む
図:アシュワガンダはインドの乾燥地帯に生育するナス科の植物で、インド伝統医学のアーユルヴェーダでは強壮・強精薬として用いられてきた。近年の研究で、アシュワガンダの根や葉には、抗炎症作用・がん細胞増殖阻害作用・抗ストレス作用・免疫増強作用・抗酸化作用などがん治療に役立つ効能が明らかになっている。
182)アシュワガンダの抗がん作用 【アシュワガンダとは】 アシュワガンダ(Ashwagandha) . . . 本文を読む
図:青蒿(セイコウ:Artemisia annua)というキク科の薬草は感染症や炎症性疾患の治療薬として古くから使用され、その活性成分のアルテスネイトはマラリアの治療薬として世界中で使われている。近年、アルテスネイトの抗がん作用が注目され、多くの研究結果が報告されるようになった。181)アルテスネイトの抗がん作用
【伝統医学から見つかったアルテスネイト】
西洋医学で使用されている医薬品の中に . . . 本文を読む
図:細胞の酸素呼吸によって体内で絶えず発生しているスーパーオキシドと過酸化水素は、鉄イオンや銅イオンと反応してヒドロキシラジカルを発生する。ヒドロキシラジカルは強力な酸化作用を持ち、細胞や組織を酸化して障害を起こす。水素分子は、ヒドロキシラジカルを選択的に消去し、ヒドロキシラジカルによる酸化障害によって発生する様々な疾患の治療法として理想的な特徴を持っている。
180)水素の抗がん剤副作用軽減作 . . . 本文を読む
図:細胞で作られる蛋白質は、小胞体で修飾を受け、高次構造(折り畳み)を形成しながら成熟蛋白質となって細胞外へ搬出される。低酸素やグルコース不足が起こると、折り畳みに異常をきたした不良蛋白質が小胞体に蓄積する。これを小胞体ストレスという。がん細胞は小胞体ストレスを回避することによって、アポトーシス(細胞死)が起こらないようにしている。この小胞体ストレス応答を阻害するとがん細胞は死にやすくなる。179 . . . 本文を読む