図:スルフヒドリル基(-SH)が酸化されたタンパク質は凝集し(1)、ユビキチン化されてプロテアソームで分解される(2)。チオレドキシン(Trx)は酸化したタンパク質を還元作用によって元に戻す(3)。酸化されたチオレドキシン(Trx)はチオレドキシン還元酵素によってNADPHを使って還元型に戻される(4)。オーラノフィンはチオレドキシン還元酵素を阻害する(5)。ジスルフィラムの代謝物質(ジエチルジチ . . . 本文を読む
図:がん細胞の代謝の特徴であるワールブルグ効果(解糖系の亢進と酸化的リン酸化の抑制)を正常化し、がん細胞の酸化ストレスを高める方法として、がん細胞の解糖系やペントース・リン酸回路を阻害するケトン食と2-デオキシグルコース(2-DG)、ミトコンドリアでの代謝を促進するジクロロ酢酸、呼吸鎖を阻害して活性酸素の産生を高めるメトホルミンやレスベラトロール、細胞質でフリーラジカルを産生するアルテスネイトや半 . . . 本文を読む
図:メトホルミン、レスベラトロール、牛蒡子、半枝蓮はミトコンドリアの呼吸鎖を阻害して活性酸素の産生を高め、ATP産生を低下させる。この作用は正常細胞に対しては、適度な活性酸素の産生がミトホルミシスの作用によってストレス抵抗性を高め、AMP/ATP比の上昇はAMPK(AMP活性化プロテインキナーゼ)やサーチュインを活性化して、抗加齢(加齢関連疾患の抑制)や寿命延長効果を発揮する。一方、がん細胞に . . . 本文を読む
図:(上)非増殖細胞(正常細胞)では、グルコースは解糖系でピルビン酸に変換されたあと、ほとんどのピルビン酸はミトコンドリアに入り、TCA回路と酸化的リン酸化(OXPHOS)でATP産生に使われる(1)。酸化的リン酸化の過程で活性酸素が発生する(2)。細胞には活性酸素を消去する抗酸化システムが備わっている(3)。ATPが過剰に産生されると、フィードバック機序で解糖系の活性を抑制する(4)。 (下)が . . . 本文を読む
図:がん細胞は酸化ストレスが高い状態にある。酸化ストレスはがん細胞に負担になるので、がん細胞の増殖や浸潤・転移に対して抑制的に働いている。したがって、抗酸化剤を摂取すると、がん細胞の酸化ストレスを軽減して、増殖や転移を促進することになる。
505)抗酸化剤の2面性(その2):抗酸化剤はがん細胞の増殖・転移を促進する
【βカロテンががんの発生を促進する】私は20年くらい前に国立がんセン . . . 本文を読む