図:ω6系(n-6系)多価不飽和脂肪酸のアラキドンサンはプロスタグランジンE2やロイコトリエンなど炎症性メディエーターを産生して炎症や組織のダメージを悪化させ、がん細胞の増殖を促進する作用を持つ。一方、ω3系(n-3系)多価不飽和脂肪酸であるEPA(エイコサペンタエン酸)とDHA(ドコサヒキサエン酸)は代謝されて抗炎症作用を示す多様な脂質メディエーターを産生することによって . . . 本文を読む
図:米国では1980年代から肥満が年々増えており「肥満の流行(Obesity Epidemic)」と言われる状況にある(①)。肥満増加の原因の一つが1980年代から急激に摂取量が増えている高果糖コーンシロップ(high-fructose corn syrup: HFCS)と言われている(②)。肥満の増加に合わせて糖尿病の患者数も急激に増えている(③)。果糖はがん細胞の増殖を促進し、肥満によるインス . . . 本文を読む
図。ココナッツオイルやMCTオイル(100%中鎖脂肪酸)の中鎖脂肪酸は糖質制限の条件下でケトン体(βヒドロキシ酪酸やアセト酢酸)を多く産生する。ω3系不飽和脂肪酸のドコサヘキサエン酸(DHA)とエイコサペンタエン酸(EPA)はレゾルビンやプロテクチンなどの抗炎症性の脂質メディエーターを産生する。ケトン体やDHA/EPA由来の抗炎症性メディエーターは抗炎症作用や抗がん作用を有す . . . 本文を読む
図:糖質と甘味(人工甘味料を含む)はA10神経系(中脳皮質ドーパミン作動性神経系)や甘味受容体・味覚神経などを介して、脳内報酬系によるドーパミンの分泌や脳内麻薬のエンドルフィンの分泌を刺激して快感や幸福感を引き起こすので中毒になる。人工甘味料はカロリーがゼロでも肥満の原因になることが報告されている。甘味受容体が刺激されるとエネルギーになる食物が体内に入ったという情報になるが、人工甘味料はエネルギー . . . 本文を読む
図:メモリアル・スローンーケタリングがんセンターは、全米で1、2を争うトップレベルのがん専門病院で、高校生を対象にしたセミナーを毎年開催している。センター長兼最高経営責任者のクレイグ・トンプソン博士のセミナーでは2010年と2012年の2回とも最後のスライドで「脂質と糖質とタンパク質のうち、どれを過剰に食べるとがんのリスクを高めるか」と質問している。そして「脂肪を多く食べさせてもがんのリスクは全く . . . 本文を読む