601)がんの酸化治療（その２）：がん細胞に選択的に酸化ストレスを高めることができる

図：放射線や抗がん剤は核のDNAに酸化傷害を引き起こして細胞にダメージを与える（①）。高圧酸素療法や酸素ナノバブル水飲用は、がん組織の酸素分圧を高めて、放射線治療や抗がん剤治療の効果を高め（②）、さらにミトコンドリアでの酸素呼吸を亢進する（③）。ジクロロ酢酸はピルビン酸脱水素酵素を活性化してミトコンドリアでの代謝を亢進する（④）。メトホルミンは呼吸酵素複合体Iを阻害する（⑤）。ドキシサイクリンはミ . . . 本文を読む

600)がんの酸化治療（その１）：酸化ストレスを高めればがん細胞は死滅する

図：放射線と抗がん剤治療は活性酸素の産生を高めて細胞を死滅させる（①）。ミトコンドリアでの酸素呼吸（酸化的リン酸化）を亢進するジクロロ酢酸ナトリウム（②）、細胞内で活性酸素の産生を高めるアルテスネイト、高濃度ビタミンC点滴、メトホルミンも活性酸素の産生を増やす（③）。活性酸素の産生量が増えると、活性酸素を消去する抗酸化物質や抗酸化酵素による抗酸化力を高めて酸化還元バランスを維持しようとする。オーラ . . . 本文を読む

599)乳がんとメラトニンとスマートフォン：夜間のスマホ使用は乳がんを増やす

図：パソコンやスマートフォンや液晶テレビなどの画面から出る青色の光「ブルーライト」に夜間に強く曝露されると（①）、松果体からのメラトニンの産生が減少して（②）、がん（特に乳がん）の発生を増やす可能性や、抗がん剤治療やホルモン療法に対する抵抗性を高める可能性が指摘されている（③）。白色光の照明中にも青色光が入っているので（④）、夜間の明るい照明もメラトニンの産生を減らして、がんの発生や体調不良の原因 . . . 本文を読む

598)アポトーシス細胞ががん幹細胞の再増殖を促進する：フェニックス・ライジング（不死鳥復活）経路とCOX-2阻害剤

図：がん細胞が放射線照射や抗がん剤で強いダメージを受けるとアポトーシス経路が活性化され（①）、最終的にアポトーシスを実行するカスパーゼ３と７が活性化されて（②）、細胞死（アポトーシス）が誘導される（③）。活性化したカスパーゼ３と７は細胞のホスホリパーゼA2を切断して活性化し（④）、細胞膜のリン脂質からアラキドン酸を産生し（⑤）、がん細胞に過剰に発現しているシクロオキシゲナーゼ-2（COX-2）によ . . . 本文を読む