図:脳組織にアミロイドβタンパク質(①)が蓄積すると、神経細胞が細胞死を起こして脳が萎縮し認知症(アルツハイマー型認知症)になる(②)。スペルミジンはオートファジーを亢進し(③)、アミロイドβタンパク質を除去して蓄積を阻止する(④)。スペルミジンは抗炎症・抗酸化作用、ミトコンドリア機能亢進、核酸やタンパク質の合成亢進などの効果もある(⑤)。これらの作用によって、スペルミジンはア . . . 本文を読む
図:抗がん剤は老化細胞の組織蓄積とシクロオキシゲナーゼ-2(COX2)発現の上昇を引き起こして寿命を短縮する作用がある。非ステロイド性抗炎症剤のアスピリンとセレコキシブはCOX-2活性を阻害する作用によって、細胞老化の抑制を通じて化学療法の晩期障害(寿命短縮)を抑制できる。
765)アスピリンやセレコキシブはがんサバイバーの寿命を延ばす
【アスピリンはがんを予防する】アスピリン(アセチルサリチ . . . 本文を読む
図:インスリンやインスリン様成長因子-1や成長ホルモンなどの増殖因子が細胞の受容体(①)に作用するとPI3キナーゼ(PI3K)というリン酸化酵素が活性化され、これがAktというセリン・スレオニンリン酸化酵素をリン酸化して活性化し、さらに哺乳類ラパマイシン標的蛋白質複合体1(mTORC1)を活性化する(②)。タンパク質が分解してできるアミノ酸もmTORC1を活性化する(③)。活性化したmTORC1は . . . 本文を読む
図:がん治療以外で使用されている既存の医薬品の抗がん活性を検討してがん治療薬を探索する研究が行われている。薬物から目的外の薬効を探索して別の疾患の治療薬を開発する手法を医薬品の転用や再利用(Drug RepositioningあるいはDrug Repurposing)という。培養細胞(in vivo)や動物実験(in vitro)やコンピューターを使った解析(in silico)などで抗がん活性を . . . 本文を読む