791)飢餓が生物を進化させた(その2):サーチュインとFOXOとPGC-1α

図:運動、絶食、カロリー制限、糖尿病治療薬のメトホルミンは筋肉細胞内のAMP/ATP比を上昇し(①)、AMP活性化プロテインキナーゼ(AMPK)を活性化する(②)。AMPK活性化はNAD+/NADH比を高め(③)、サーチュイン1を活性化する(④)。AMPKはPGC-1α(ペルオキシソーム増殖因子活性化受容体γコアクチベーター1α)をリン酸化し(⑤)、さらにサーチ . . . 本文を読む
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790)飢餓が生物を進化させた(その1):AMP活性化プロテインキナーゼ(AMPK)とmTORC1

図:AMPK(AMP活性化プロテインキナーゼ)はα、β、γの3つサブユニットから構成されている(①)。飢餓などでATPが減少しAMP/ATP比が上昇すると(②)、γサブユニットに結合していたATPがAMPに置換する(③)。これによってAMPKの構造変化が起こると、LKB1というリン酸化酵素の親和性が高まり、αサブユニットのスレオニン172が . . . 本文を読む
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789)塩基性の抗がん剤はがん細胞内に入れない

図:弱酸性医薬品(HA)は水素イオン(H+)を放出してイオン化した物質(A-)になる(①)。弱塩基性医薬品(B)は水素イオン(H+)を受け取ってイオン化した物質(BH+)になる(②)。細胞膜の脂質二重層(③)はイオン化していない物質(HAとB)しか通過できない(④)。がん細胞の外側は水素イオンが増えて酸性化している(⑤)。その結果、それぞれの反応式は左側に移行し、弱酸性医薬品は非イオン化型(HA) . . . 本文を読む
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788)重曹とアルカリ食は嫌気的運動のパフォーマンスを向上する

図:強度の嫌気的運動(①)ではグルコースの解糖(②)によって乳酸と水素イオン(H+)の産生が増える(③)。水素イオンが筋肉内に蓄積してpHが低下すると筋力は低下する(④)。重曹やアルカリ性食品を多く摂取すると(⑤)、水素イオンは重炭酸イオンによって炭酸になって消去される(⑥)。その結果、筋肉pHの低下が軽減され、筋力低下が阻止される(⑦)。 788)重曹とアルカリ食は嫌気的運動のパフォーマンスを . . . 本文を読む
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787) 牛乳・乳製品は健康に良いのか悪いのか

図:乳製品(牛乳、ヨーグルト、チーズなど)は栄養価が高く、インスリン様成長因子-1(IGF-1)やmTORC1(哺乳類ラパマイシン標的蛋白質複合体1)を活性化し(①)、体の発育・成長を促進する(②)。IGF-1/mTORC1シグナル伝達系はがん細胞の増殖を促進し(③)、老化を促進して寿命を短縮する作用もある(④)。乳製品は健康作用と不健康作用の二面性に注意が必要な食品と言える。 787) 牛乳・ . . . 本文を読む
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