図:民間療法や伝統医学で利用されている植物(薬草やハーブなど)とその成分の抗がん作用が検討されている。最近の新聞記事に、「アシュワガンダ葉に含まれるウィザノン」と「マンゴスチン果皮に含まれるキサントン」の抗腫瘍効果に関する研究が紹介されていた。これらの研究はまだ動物実験レベルであるため、人間のがんに効果があるかどうかは不明である。しかし、古くから病気の治療に使われている薬草であるため、人間での抗腫 . . . 本文を読む
図:ウコンはショウガ科の植物でその根は民間療法や漢方薬に使用されている。乾燥粉末はターメリックという香辛料で、カレー粉の黄色い色素の元で、たくあんの着色剤や酸化防止剤としても利用されている。ウコンの粉末(ターメリック)には3~5%程度のクルクミンが含まれている。クルクミンは抗酸化作用やNF-κB活性阻害作用やEGFRチロシンキナーゼ活性抑制やがん細胞に対する免疫寛容の軽減など様々な薬理作用を持ち、 . . . 本文を読む
図:レスベラトロールやクルクミンなどの食品成分の健康作用に関する学術論文に不正が見つかって論文撤回になっている例がある。「Journal of Agricultural and Food Chemistry(農業・食品化学ジャーナル)」では、コネチカット大学のディパク・ダス教授のブロッコリーやニンニクや赤ワインに関する3つの論文に不正が見つかり、これらの論文がコネチカット大学によって撤回されている . . . 本文を読む
図:ザクロジュースにはがプニカラギン(Punicalagin)を主体とするエラジタンニン(Ellagitannin)が豊富で、エラジタンニンは加水分解されてエラグ酸(Ellagic acid)になる。ザクロジュースを飲用すると、プニカラギンが消化管内で加水分解されてエラグ酸(Ellagic acid)になり、エラグ酸は腸内細菌によってウロリチンA(Urolithin A)やウロリチンB(Urol . . . 本文を読む
進行がんの抗がん剤治療では、腫瘍の縮小(奏功率)と延命効果(生存期間の延長)が必ずしも相関しないという事実があります。抗がん剤の強い副作用によって死を早める場合もあります。一方、体力や免疫力を高めたり、がん細胞のエネルギー産生や物質合成や血管新生や増殖シグナル伝達を阻害するような治療を組み合わせた代替医療によって、延命やがんとの共存やがんの自然退縮が達成できることもあります。このような副作用の少ない「体にやさしいがん治療」という発想の転換も進行がんの治療には必要です。がん細胞をむやみに攻撃することが、必ずしも延命につながるとは限らないことを理解することが大切です。 . . . 本文を読む