図:①細胞質内でβ-カテニン(β-Cat)はリン酸化されてユビチキン化され、プロテオソームで絶えず分解されている。②Wntが受容体Frizzledとその共役受容体のLRP5/6に結合してWntシグナルが活性化されるとβ-カテニンのリン酸化と分解が阻止される。③その結果、細胞質と核内のβ-カテニンの量が増える。④β-カテニンは転写因子のTCF(T-c . . . 本文を読む
図:①増殖因子や成長因子によってPI3K/Akt/mTORシグナル伝達系が活性化される。②mTOR(哺乳類ラパマイシン標的タンパク質)はがん細胞の増殖を促進する。③メトホルミンはAMP活性化プロテインキナーゼ(AMPK)を活性化し、AMPKはmTORの活性を抑制する。④ケトン食もAMPKの活性化を介した増殖抑制や、その他の多様なメカニズムでがん細胞の増殖を抑制する。⑤ビタミンD3は核内のビタミンD . . . 本文を読む
図:古代社会ではがんは極めて稀な病気であったと言われている。現代社会においてがんの発生が増えているのは、人為的な発がん要因が社会の近代化とともに増えているためである。タバコ、オゾン層破壊による紫外線増加、排気ガスによる大気汚染、環境や医療目的での放射能被爆、電磁波(携帯電話など)、飲酒(アルコール)、運動不足、高糖質高脂肪食、肥満、糖尿病、ストレス、交代制勤務、加工肉や食品添加物、薬品や発がん物質 . . . 本文を読む
図:中国の女性科学者の屠呦呦(Tu Youyou)博士は、2011年のラスカー賞受賞に続いて、2015年度のノーベル医学生理学賞を受賞した。屠博士は、古くからマラリアの治療に利用されてきた青蒿(Artemisia annua)という薬草から活性成分としてアルテミシニン(Artemisinin)を発見した。アルテミシニンおよびその誘導体(アルテスネイト、アルテメーター)は、現在マラリアの治療薬として . . . 本文を読む
図:内因性カンナビノイド(アナンダミドと2-アラキドノイルグリセロール)は細胞膜のリン脂質に含まれるアラキドン酸から合成される。食事からのリノール酸やアラキドン酸の摂取が多いと細胞膜のアラキドン酸(細胞膜の図の青で示す)の量が増え、内因性カンナビノイドの産生量も増える。一方、ω3系不飽和脂肪酸のドコサヘキサエン酸(DHA)やエイコサペンタエン酸(EPA)の摂取量が多いと、DHAやEPA . . . 本文を読む