図:古くからマラリアの治療に利用されてきた青蒿(Artemisia annua)という薬草から分離されたアルテミシニン(Artemisinin)とその誘導体(アルテスネイトなど)は、現在マラリアの治療薬として世界中で使用されている。さらに、抗がん作用があることから、がんの代替医療にも使用されている。アルテミシンを発見した女性科学者の屠呦呦(Tu Youyou)博士が、本 . . . 本文を読む
図:DNAメチルトランスフェラーゼ(DNAメチル基転移酵素)はDNAのシトシン塩基の5位炭素原子にメチル基を付加する酵素で、DNAのメチル化の状態を維持する。DNAメチルトランスフェラーゼを阻害すると、DNA複製の際にDNAメチル化維持が阻害され、スイッチがオフになっていたがん抑制遺伝子のスイッチがオンになって、がん細胞の増殖が抑えられる。緑茶ポリフェノールのエピガロカテキンガレートや大豆イソフラ . . . 本文を読む
図。DNAのメチル化やヒストンの修飾(アセチル化など)によって遺伝子の発現が変化することをエピジェネティクスと言う。食品や漢方薬の抗がん作用の機序として、エピジェネティクスの関与が注目されている。
249)エピジェネティクスと発がん
【エピジェネティクスとは】
細胞の遺伝情報は細胞核の中の遺伝子(=DNA)に入っています。人間の1個の細胞の核には、約30億対のヌクレオチドからなるDNA(デオキシ . . . 本文を読む
図:カワラタケに含まれる蛋白結合多糖は免疫細胞を直接的に活性化し、丹参は血液循環改善作用や抗酸化作用や抗炎症作用などによって間接的に免疫力を高めると同時に、直接的な抗腫瘍効果(アポトーシス誘導作用、上皮間葉移行阻害作用など)も持つ。この2つを組み合わせると、がん治療の副作用軽減、抗腫瘍効果の増強、QOL(生活の質)の改善などの相乗効果が期待できる。
248)乳がん患者のQOLを改善するカワラタケ . . . 本文を読む