図:果物に多く含まれるフルクトース(果糖)は、細胞内で複数の経路で解糖系へ入り、グルコース(ブドウ糖)と同様にエネルギー産生や物質合成に使用される。フルクトースはグルコースより核酸(DNAやRNA)と脂肪酸の合成を促進する作用が強い。また、細胞内の糖タンパク質にフルクトースが取込まれると、その糖タンパク質の性状が変化し、がん細胞の浸潤や転移能が亢進するという報告もある。つまり、フルクトースとグルコ . . . 本文を読む
図:膠芽腫(グリオブラストーマ)を根治するには膠芽腫幹細胞を死滅しなければならいない。膠芽腫幹細胞を死ににくくしている幹細胞特性の維持には、HedgehogやNotchやWnt/βカテニンなど様々なシグナル伝達系が関与している。ケトン食や複数の既存の医薬品を組み合わせることによって、がん幹細胞特性維持に関与しているシグナル伝達系やタンパク質を阻害すると、膠芽腫幹細胞を死滅することができる . . . 本文を読む
図:膠芽腫は様々なメカニズムで血流を確保している。がん細胞が既存の正常血管を利用することを共同オプション(Co-option)という(①)。がん細胞などからのVEGF(血管内皮細胞増殖因子)が血管内皮細胞に発現するVEGFR-2(VEGF受容体2)に結合すると血管内皮細胞が増殖し(②)、既存の血管が分岐・発芽して血管新生(Angiogenesis)が起こる(③)。ケモカインのCXCL12とその受容 . . . 本文を読む
図:シグナル送信側の細胞の表面に発現するNotchリガンドがNotch受容体に結合すると(①)、Notch受容体の構造変化を誘発し、ADMAファミリーのメタロプロテアーゼによってS2部位で切断される(②)。その結果できたNEXTフラグメントはγ-secretase複合体によってS3部位で切断され(③)、Notch細胞内ドメイン(NICD)ができる。NICDは細胞核内に入り、転写因子のC . . . 本文を読む