私の町吉備津

岡山市吉備津に住んでいます。何にやかにやと・・・

応神の御歌は・・・

2020-02-05 09:29:19 | 日記
 ご馳走として差し出された越前の蟹を肴に、大盃の一杯のお酒を手にされた応神天皇はあまりの歓迎の大きさに、つい口から歌が飛び出してきます。
          “許能迦邇夜<コノカニハ>・・・・美志麻邇斗岐<ミシマニトキ>”
 です。そして続けて更に

       “美本杼理能。迦豆伎伊岐豆岐。志那陀由布。佐佐那美遅袁。須久須久登 和賀伊麻勢婆・・・”

 と詠います。
      <ミホドリノ カズキイキズキ シナダユフ ササナミジヲ スクスクト ワガイマセバ・・・>
 です。
 「淡海に沢山いる鳰鳥のように 潜ったい浮かび出たりして息つきしながら 上り下りする坂道の多い 近江路を すくすくと速足で、私がきてみれば・・・」

 ここまでが応神天皇の心の内を相手の女性に打ち明けるための「序文」なのです。ラブレターの書き出しの言葉なのです。現代では、そんな前書きも何もない、直接
   「変しい変しい・・・」
 という書き出しが多いと聞いていますが・・・
 「そんなもんはもう、今じゃあ、いらんのじゃ。直接携帯で連絡するよ」いう輩がほとんどたという言葉も聞こえてきますが????
 でも考えてみれば、この古事記の昔が、なんとなく懐かしく恋しく思われて仕方ないのですが。85歳の老人にはね!!!
 そこで、私は、今、少々源氏の昔の窓をたたいているのですよ。ドアーを、ただ、ノックしているだけですが???