この蟹や いずくの蟹
ものずたう 角鹿の蟹
横去らう いずくに至る
いちぢ島 美島にとき(速来)
ミホドリ(鳰鳥)の 潜<カ>づき息づき
しなだゆう 楽浪<ササナミ>道を
すくすくと 我がいませばや
小幡の道に 逢はし乙女
後手は 小楯ろかも
歯並は 椎菱なす
檪井<イチヒイ>の
丸邇坂<ワニサ>の土<ニ>を
端土<ハツニ>は 膚赤らけみ
底土<シハニ>は に黒きゆえ
三栗<ミツグリ>の その中つ土<ハ>を
頭<カブ>衝く 真火には当てず
眉<マヨ>画き濃に 画き垂れ
逢<ア>はしし乙女<オミナ>
斯もがと 我が見し子ら
斯くもがと 我が見し子に
宇多気陀邇<ウタダケニ>
向かい居るかも い副ひ居るかも
です。
どうです!!!!
「こんな美しい乙女にやっと会うことができた。今、私の目の前に居り、このようにお酌をしてくれている乙女よ。」
と詠ったのです。
さ!、もう一度,声に出して読んでみてください。全体を通して、流暢なる何か川の流れのような優しい響きが相手の人に深く伝わる歌です。うっとりと、聞く人をして感動のるつぼに吸い込めてしまうような歌ではないでしょうか。
ものずたう 角鹿の蟹
横去らう いずくに至る
いちぢ島 美島にとき(速来)
ミホドリ(鳰鳥)の 潜<カ>づき息づき
しなだゆう 楽浪<ササナミ>道を
すくすくと 我がいませばや
小幡の道に 逢はし乙女
後手は 小楯ろかも
歯並は 椎菱なす
檪井<イチヒイ>の
丸邇坂<ワニサ>の土<ニ>を
端土<ハツニ>は 膚赤らけみ
底土<シハニ>は に黒きゆえ
三栗<ミツグリ>の その中つ土<ハ>を
頭<カブ>衝く 真火には当てず
眉<マヨ>画き濃に 画き垂れ
逢<ア>はしし乙女<オミナ>
斯もがと 我が見し子ら
斯くもがと 我が見し子に
宇多気陀邇<ウタダケニ>
向かい居るかも い副ひ居るかも
です。
どうです!!!!
「こんな美しい乙女にやっと会うことができた。今、私の目の前に居り、このようにお酌をしてくれている乙女よ。」
と詠ったのです。
さ!、もう一度,声に出して読んでみてください。全体を通して、流暢なる何か川の流れのような優しい響きが相手の人に深く伝わる歌です。うっとりと、聞く人をして感動のるつぼに吸い込めてしまうような歌ではないでしょうか。