goo blog サービス終了のお知らせ 

私の町吉備津

岡山市吉備津に住んでいます。何にやかにやと・・・

古事記伝序(6)   「莫不・・・・於欲絶」とは???

2020-11-27 10:04:08 | 日記
 続いて古事記伝序には
  
 〝即覚夢而敬神祇。所以称賢后。望烟而撫黎元。於今伝聖帝。定境開邦。于近淡海。正姓撰氏。勒于遠飛鳥”

 「賢后」ですから、神功皇后のことかと思ったのですが、宣長は『「后」は「君」なり』と書いておりますから、女性ではないのです。これは崇神天皇のことです。聖帝とは、家々から立ち上る煙を見て税を安くした仁徳天皇のことです、更に、成務天皇の時代には近江の国で、境を決めて国々を定められ、また、允恭天皇の時代には飛鳥に宮を建て、氏と姓を制定されます。
 それを、それまでと同様に、このようにごく簡単に、歴代の天皇の中で、特記すべき特色のある仕事を為した天皇だけを、特に、挙げて説明しています

 そして、これらを通して日本の有史以来の天皇の歴史を次のようにまとめて、例の通り短い文章で言い表しております。

 〝雖歩驟各異。文質不同。莫不稽古以縄風猷於既頽。照今以補典教於欲絶”

 とです。これを
「このように政治のやり方は緩い時も速やかなる時もあるが、それぞれにその方法は、決して、同じではないのですが、古のことを考えて、風教道徳の廃れる所を正して、今の時代を明らかにして、道徳の廃れたのを補って復興する以外にはなかったのでした。」
 と訳してみたのですがどうでしょうかね???「莫不・・・・於欲絶」をいかに読むべきでしょうか???